【エリザベス女王杯】最低20番人気で勝利のサンドピアリス、最重量で連覇ラッキーライラック 秋の女王決定戦の「記録」を振り返る
最重量での勝利はラッキーライラック
サンドピアリスは馬体重414kgでの勝利。これは1986年以降の優勝馬では最軽量だ。逆に最重量は4位サクラキャンドルの510kg、3位アカイイトの514kg、1、2位はどちらもラッキーライラックで、馬体重は2019年518kg、2020年522kgである。 馬体重の増減でいえば、馬体重を減らした勝ち馬は12頭、増減なしでの勝ち馬は13頭、馬体重増で勝利した馬は10頭となっている。馬体重増といっても2kg増が5頭、4、6kg増が2頭ずつと大幅増の馬も少なく、馬体を絞っている馬の方が上位に進出する傾向にある。 一方、6kg以上の馬体重減で勝利した馬は7頭。1988年の勝ち馬ミヤマポピーは14kg減、2015年の勝ち馬マリアライトは10kg減で勝利している。連覇したメジロドーベル、ラッキーライラックの2頭はどちらの年も馬体重を減らしての出走だった。 この秋GⅠ戦線で絶好調のC.ルメール騎手、武豊騎手はそれぞれ当レースで3勝、4勝をあげている。これは同レースの勝利数では2位、1位。今年でルメール騎手が並ぶのか、武豊騎手が差をつけるのか、それとも他の騎手が勝利を挙げるのか。今年のエリザベス女王杯の行方を見守りたい。 ライタープロフィール 緒方きしん 競馬ライター。1990年生まれ、札幌育ち。家族の影響で、物心つく前から毎週末の競馬を楽しみに過ごす日々を送る。2016年に新しい競馬のWEBメディア「ウマフリ」を設立し、馬券だけではない競馬の楽しみ方をサイトで提案している。好きな馬はレオダーバン、スペシャルウィーク、エアグルーヴ、ダイワスカーレット。
緒方きしん