史上9人目の女子4連覇がかかる坂本花織、男子は鍵山優真が初戴冠を狙う【フィギュア全日本選手権】
12月20日、フィギュアスケートの国内ナンバーワンを決める全日本選手権(大阪・東和薬品ラクタブドーム)が開幕する。初日は男女シングルのショートプログラムが行なわれ、いよいよ熱戦の火蓋が切られる。 【画像】全日本フィギュア選手権11年ぶりの出場!公式練習で軽快な動きを披露した織田信成を特集! 2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪のプレシーズンである今季も、折り返しにさしかかった。来年3月の世界選手権(米国・ボストン)代表最終選考会を兼ねており、同大会にはミラノ五輪の国別出場枠がかかる。 男子シングルは新王者の誕生に期待だ。4連覇を含む6度の全日本優勝を果たした宇野昌磨が今年5月に現役引退を発表し、次期エースとして優勝候補の呼び声が高いのは鍵山優真だ。今月フランス・グルノーブルで開催されたグランプリ(GP)ファイナルでは銀メダルを獲得。世界王者イリア・マリニン(米国)が頭ひとつ抜けている世界の男子フィギュアにおいて、そのトップの仲間入りを果たそうとしている。11月のNHK杯やGPファイナルでは4回転サルコウにミスが続いているが、取りこぼしの少ない演技で総合力の高さを示している。日本男子のけん引役として初の戴冠を狙う。 鍵山以外にもジュニア時代から同選手と切磋琢磨する佐藤駿、昨年3位になった山本草太など、虎視眈々と実力者が覇権を争う。また、11年ぶりに全日本の舞台に戻ってきた37歳の織田信成の演技にも注目。現役最後のラストダンスを地元ファンに披露する。 一方の女子は、史上9人目の4連覇がかかる坂本花織がやはり筆頭候補。GPファイナルではショート4位で出遅れたが、フリーでは意地の巻き返しで表彰台を確保した。帰国直後に胃腸炎となったことを告白したが、そこは百戦錬磨の女王。朝の公式練習ではダブルアクセル、3回転ルッツ、フリップ+トウループの連続3回転ジャンプをすべて着実に降りており、しっかり本番に合わせきている。 対抗としては成長著しい千葉百音が楽しみ。昨年2位に食い込むと、勢いそのまま年明けの四大陸選手権で初優勝を飾った。ミスの少ない安定した演技が特長で、初出場のGPファイナルでは日本勢最高となる銀メダルを掴んだ。 ジュニアカテゴリーでは負けなしの16歳・島田麻央も侮れない。シニア顔負けのトリプルアクセル&4回転トウループの大技を持っており、スピンやステップでも昨シーズンより成長した跡を見せている。昨年3位の実績が示すように、シニア相手でも互角の勝負が見込める。 男子は12時30分、女子は17時30分より競技が開始予定。氷上バトルを制すのは、はたして誰か――。 取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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