老舗煎餅店が「おかき」に見出した新たな魅力とは 「ディップするおかき」は本来あり得ない新食感
新商品2種を実食してみた!
「桜えびレモン塩おかき×レモンタルタルソース」と「とうもろこし塩おかき×トマトサルサソース」の2種類を実際に食べてみる。 最初はまずそのままで、次にディップソースを付けて食べていく。ディップで、味がガラリと変わるというわけではなく、おかきの美味しさが、さらに増すという印象。相乗効果以上になったという感覚だ。 「桜えびレモン塩おかき×レモンタルタルソース」は、餅に桜えびを練り込んで米油で揚げた、エビの香りと風味がしっかりのる揚げおかき。想像の上をいく軽やかさ、サックサクさに感動してしまった。まるごとのレモンを使ったパウダーと果汁のみのパウダーの2種類を使うことで、レモンの酸味や香りだけでなく、ほのかな苦味も感じられる。レモンタルタルのディップソースは、裏ごし玉ねぎ、乾燥玉ねぎ、おろしニンニクを加えたマヨネーズベース。全卵入りで甘みやコクがあるけれど、こちらにもレモン濃縮果汁が入っているので、甘みと酸味のバランスが絶妙だ。 「とうもろこし塩おかき×トマトサルサソース」は、北海道産のスイートコーンパウダーを餅に練り込み、そのパウダーはさらに上掛けとしても使用。おかきはパリッと少し硬めの仕上がりで、とうもろこしの甘みと香りがふんだんに楽しめる。 それに合わせるトマトサルサソースは、トマトペーストと濃縮トマトを使って旨みたっぷり。おろしニンニクと玉ねぎで深い味わいを演出。唐辛子を使っているので、ピリリとスパイシーでクセになる味。トマトの濃厚さからは、まさにフレッシュ感も演出されている。 何よりおかき自体のクオリティが高い。素材の風味をきちんと生かしていて、塩分や余計な味で誤魔化していないところが気に入った。さすが、100年もの間、おかきを作ってきたメーカーだ。改めて、おかきという米菓のおいしさに気付かされた。
暑い夏に食べたくなる2種も、一足先に実食
7月25日発売予定の第2弾の「のり(おかき)×わさびチーズ」と「ガーリック(おかき)×玉ねぎぽん酢」も一足お先に試食した。暑い夏に食べたくなる組み合わせという。たしかに、これは、その通りかもしれない。おいしさに思わずニヤリとしてしまった。 「のり×わさびチーズ」は、だし醤油味のおかきには海苔がたっぷり。鰹節と昆布の2種類のダシの旨みが口いっぱいに広がる。それに畳み掛けるように、押し寄せる海苔の風味。おかきに練り込まれた海苔は、開発段階でソースの味が勝ってしまうとの理由で、従来のおかきと比べて倍の量を入れて味のバランスを取ったという。 ディップソースには山わさびを使っており、爽やかで、ほんのりピリッと感がする。辛さはそこまで強くないので、食べる人を選ばない。コクのあるエダムチーズを使っていて、とてもクリーミー。生食感のおかき、という表現がまさにしっくりとくる逸品だ。 「ガーリック×玉ねぎぽん酢」は、まずガーリックの風味がかなりしっかりめでびっくり。サックサクの食感も相まってビールがグイグイと進むおいしさだ。そこにディップする玉ねぎポン酢は、玉ねぎの旨みとゆずの香りが感じられるポン酢でさっぱりといただける。 ポン酢をディップソースにするという発想は目から鱗だった。ますます酷暑になると言われる今年の夏でも、食欲をそそられるだろう。