【全国高校ラグビー準々決勝】“無敗王者”大阪桐蔭を破った桐蔭学園の申主将「取り組んできたことが全部出せた」 激戦を制して常翔学園・東海大大阪仰星・国学院栃木と共に準決勝へ!
<東海大大阪仰星vs東福岡>主将が涙「本当に申し訳ない」ライバル対決の行方は!?
続く第2試合は、東海大大阪仰星(大阪)と東福岡(福岡)の対戦。花園で数々の名勝負を演じてきた両チームの対決は、前半、風上の東海大大阪仰星が主導権を握ります。チームの司令塔・吉田琉生選手が「東福岡戦に向けて、深夜まで相手を分析してくれたスタッフや、仮想東福岡として(練習)相手をしてくれた控えの選手も含めて、部員全員で本当にいい準備ができた」と振り返った東海大大阪仰星。前半3分に1年生のNO8・米谷翔馬選手がBK選手顔負けの鮮やかなステップから先制のトライを奪うと、その後もグラウンドを広く使った仰星らしい攻撃で、9分・21分とトライを重ね、17対0と大きくリードを奪います。 しかし、さすがはこの花園でも連続してベスト4以上に進出している常勝の東福岡。今シーズンは春先からなかなかチームの調子が上がらず苦しんだ中で、藤田雄一郎監督が「後半は、東福岡が東福岡であり続けるためにどうしたらいいか、選手たちがプライドを示してくれた」と語ったように、後半は一人ひとりが東福岡らしい迫力満点の動きを見せて反撃します。タックルされても倒れず、複数で囲まれても粘り強くボールをつないでボールを継続すると、後半5分・16分とトライを奪って17対12と5点差に詰め寄ります。 そしてロスタイム目前の後半30分、試合を決めに来た東海大大阪仰星の攻撃を自陣ゴール前でしのぐと、ラストチャンスにかけて反撃します。一旦はボールを失いますが、強烈な当たりでボールを奪い返すと、東福岡らしい縦攻撃を交えた連続アタックで仰星陣内30m付近まで攻め込みます。しかし、最後はキャプテンの古田学央選手がボールを確保できずに痛恨のノックオン。懸命の反撃もわずかに及ばず、ライバル東海大大阪仰星の前に準々決勝で姿を消しました。 「1年間、課題だったイージーミスが、最後の大事な場面で自分だけがクリアできなかった。自分以外のプレイヤーはグリーンジャージのために体を張ってくれた。このチームならもっともっと上に行けるチームだった。本当に申し訳ない」と古田主将が涙と共に語った東福岡。グリーンジャージのプライドは、下級生たちに受け継がれることになりました。