インフルエンサーの“出店したい”を刺激するフリマサービス「ピックユー」 25歳の2人の創業者に聞く
芸能人よりもインフルエンサーが着ている服の方が気になるし着たい。そんなSNSと共に成長してきた世代ならではの感覚を落とし込み、注目を集めるフリマサービスが「ピックユー」だ。出品者は全員インフルエンサーで、ユーザーは彼らの古着を購入できる。2022年11月にサービスを本格始動してからわずか2年弱だが、インスタグラムのフォロワー数は13.7万人まで増加している。急速にサービスの認知とユーザーを拡大する「ピックユー」を立ち上げたのは現在25歳と26歳で高校の同級生でもある2人。彼らがサービスを始めた狙いやユーザー獲得の秘訣を聞いた。 【画像】インフルエンサーの“出店したい”を刺激するフリマサービス「ピックユー」 25歳の2人の創業者に聞く
WWD:インフルエンサーを対象としたフリマサービスはありそうでなかった。どのように着想した?
冨田理央社長(以下、冨田):僕は大学時代に洋服をたくさん購入していました。でも、結局長く愛用していた服は憧れの人からもらったお下がりや、河合が作ったアイテムなどでした。「この人が着ていた」といった付加価値を含めて洋服を着るのが好きだったのです。
当時、インフルエンサーが個人開催する対面フリマを利用したこともありました。しかし、梱包が雑だったり正直あまりいい体験ではありませんでした。それでも、周囲にインフルエンサーの友人がいたので、開催準備や梱包といった全ての作業を個人が担う難しさも理解できた。出品者の苦労と購入者の不満足感の両方を解消するサービスを提供すれば、ユーザーを獲得できるのではと思いました。
WWD:「ピックユー」はどういうサービスか?
冨田:インフルエンサーが着ていた服を購入できるC2Cマーケットプレイスです。いわゆるフリマサービスは、インターネット上に取引のプラットフォームを作り、出品者が出品作業や配送などを担っていますが、「ピックユー」では僕らが全ての取引に関与しています。まず、出品者であるインフルエンサーは僕らの物流センターに古着を送ります。それらの商品の情報確認、採寸、画像の撮影、コンディションチェックを僕らが請け負います。出品者は商品の説明文、スタイリング写真、着用写真を登録して、出品完了。購入が成立し次第、僕らが手数料を頂き、出品者に売上金を支払うモデルを採っています。購入者は商品写真を統一規格で閲覧できるし、一括してカゴに入れて購入できるため出品者ごとに決済をする必要がありません。