もみくちゃの水原一平被告に裁判所の協力なかった?「弁護士は望まなかったはず」国際弁護士分析
国際弁護士の清原博氏は15日、TBS系「ゴゴスマ」(月~金曜午後1時55分)に出演し、ドジャース大谷翔平投手(29)の銀行口座から不正に送金し、銀行詐欺罪などで訴追された元通訳の水原一平被告(39)がこの日、ロサンゼルスの連邦地裁に出廷した際のさまざまな混乱について、背景を分析した。 水原被告とマイケル・フリードマン弁護士はこの日、メディアが待ち受けるロサンゼルス連邦地裁の正面に姿をみせ、メディアの直撃取材を受ける事態になった。水原氏は終始無言で、フリードマン弁護士がこの日同被告がコメントする予定はないことを説明、理解を求めたが、メディア側はコメントを求め食い下がり、閉廷後に裁判所から出てきた際にも同様の混乱が展開された。一方、安全上の懸念を理由に、メディア側は裁判所から法廷での傍聴取材が許されず、別室で音声のみで聞く異例の対応を余儀なくされた。 清原氏は「(法廷内の)写真撮影は禁じられているが、そもそもメディアを法廷に入れず、隣の部屋で音声(で聞く)だけというのは、あまりにもやりすぎ」と、裁判所側の対応を疑問視。現地で取材した同局記者が、こうした対応に「憲法違反」と指摘する現地メディアもいたと報告したことを念頭に「憲法違反の恐れがあるような対応」と、指摘した。こうした判所が行われたことについて「罪状認否を扱った裁判官は、メディア対応が不慣れだったのかもしれない。だからこのような、ちょっとやりすぎの対応をしてしまったのではないか」と解説。一方で、4月12日の連邦地裁に初出廷した際は、報道陣をまく形で裁判所の出入り時に姿を見せなかった水原被告が今回は姿を見せた経緯について、裁判所の協力が得られなかったのではないかとの見方を示した。 「被告の弁護士は、ハリウッドセレブの事件を弁護し、メディア対応に慣れた弁護士。ああいう姿をカメラに撮らせることは望んでいない」とした上で「(メディア取材から逃れる)そのためには、裁判所の協力が必要。協力がないとそのやり方はできない。今回は、普通の人が入るような形でしか出入りができなかった。それは裁判所の協力が得られなかったのだと思う」と解説した。 「前回は特別扱いしたが、今回以降は一般と同じように正面玄関から入ってくださいと言われれば、正面から入るしかない。(フリードマン弁護士は)記者が来るのは分かっており、本当は撮影されたくなかったが、しょうがない」とも語った。 水原被告が終始無言だったことには、メディア側から怒りや疑問が噴出している。ただ清原氏は「大谷選手への謝罪の言葉くらいしゃべった方がいいのではと私も思うが、大谷選手に謝罪をするのなら何もメディアを通して行う必要はなく、直接大谷選手や弁護士に伝えればいいこと。メディアに対して行うことはないと思う」と口にした。「日本のファンや応援してくれた人への謝罪の気持ちは、どこかで述べるタイミングがあると思う。それは恐らく裁判が決着した後の機会で、今ではないということで2人が示し合わせていたように思う」とも答えた。