東大・安冨教授、れいわ新選組から参院選出馬(全文2)れいわ人気は政治不信の表れ
政治団体「れいわ新選組」の山本太郎代表は6月27日午後、記者会見を開き、参院選の公認予定候補者として東大教授の安冨歩氏を発表した。 【動画】「れいわ新選組」山本太郎代表、参院選の候補予定者を発表 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「「れいわ新選組」山本太郎代表、参院選の候補予定者を発表」に対応しております。 ◇ ◇
アベノミクスで日本はどういう状況になったと思うか
記者1:フリーライターの【オカダテ 00:13:42】と申します。よろしくお願いします。安冨さんにお伺いしたいんですけども、経済ご専門ということで、いわゆるアベノミクスといわれる政策によって今、日本はどういう状況になっているというふうにご覧になっているかということが1点。それから山本代表がかねて訴えてらっしゃる、消費税廃止を含めた見直しの方向ですよね。あと、本物の好景気を見せてやるっていう政策については、どういうふうにご覧になっているか。あとは野党のほかの党の経済政策もそろそろ出そろってきてますけども、そこはどういうふうにご覧になっているか。3点伺えればと思います。 安冨:まずさっきも言ったように、政策をどう変えたところでそんなに変わんないだろうなっていうふうには思ってるんですね。つまり大前提としては政府が経済政策を変えると世の中が良くなったり悪くなったりするっていう前提があるんですけど、でも戦前、戦後の経済史とか見たら、それはたまたまじゃないかなみたいな。この政策をやって良くて、この政策をやったら悪いと言えるようなことがどれだけあるのかなみたいな。それはもちろん、それするかみたいなことは過去に何回かありましたけど、いい方向に政策が機能したことってあるのかなっていうような気もしています。 その意味で言えば、アベノミクスは私は、それするかのうちの1つだと思うんですね。例えばだから端的に日本銀行の規模が、安倍政権ができたときには150兆円ぐらいだったやつ、今はもう500兆円ぐらいになってるんですけど、明治以来150年、長い年月掛けて150兆になったやつが、ばんっと500兆になるとかっていうような衝撃を引き起こすっていうのは、やっぱりよっぽどちゃんとした確信がなければやっちゃいけないことだし、それでどうなんのかなっていう恐怖は感じます。 でもそれは別に日本だけがやってることではなくて、近代、これは私の考えでは資本主義システムが機能しなくなって、以前の帝国システムに回帰しつつあると多くの人が指摘してるんですけども。黒田明伸っていう私の同僚の貨幣史研究者が指摘してるんですけども、中国の通貨なんかは国が発行したものの大半が還流してこないんですね、銅銭とかは。全部ほとんどが消えてなくなってしまうんです。 誰かのタンス預金になったり、壁に埋め込んだりとかするのか分からないですけど、単になくすとかによってどんどんなくなっていくので、経済活動を維持するためにはじゃんじゃん銅貨を投入し続けないと回らなかったんだと。それを一生懸命、投入するのを、手を緩めると反乱が起きたりするっていう、そういう時代がずっと続いてたんだっていうことを指摘してるんですけど。