東大・安冨教授、れいわ新選組から参院選出馬(全文2)れいわ人気は政治不信の表れ
れいわ新選組に支持が集まっている現象をどう考えるか
France10:France10の及川と申します。ご無沙汰しております。安冨先生は社会現象などについても分析しておりますが今、山本太郎さんの、この、れいわ新選組に支持が相当集まっている現象については、どのようにお考えでしょうか。 安冨:ありがとうございます。これは政治っていうもの全体に対する不信の1つの表現だと思います。それは、その政治不信は政治家が悪いから政治不信なのではないって思ってます。先ほども説明したように国民国家システム全体が賞味期限が切れて、私の考えでは賞味期限が切れて50年以上たっていると思いますけど、機能しなくなっていて、もう投票したってなんにも変わんないじゃんみたいな、みんなですね。そうなんですよ、投票してもなんにも変わらないように政治がつくられているので。 そのシステムに合わせて、私もこの選挙をして分かったんですけども、公職選挙法とかに想定されているものに合わせて選挙すると、あの選挙になるんですね、必ず。あの選挙をした瞬間に、もうそれは政治のシステムの、既存のシステムの一部に取り込まれてしまう。だからあの選挙、公職選挙法で触れないように、あの選挙じゃない選挙をしないといけないと思って東松山の選挙はやったんですけども。 太郎さんが今回、立ち上げた、名前からして完全におかしいですよね、れいわ新選組とかって明らかに政党ではないっていう。なんとかの党とかいうのではなくて、しかもテロリストの名前ですよね、新選組っていうのは。白色テロリスト集団だっていうご質問も出てたようですけども、そういうものを名乗る。山本太郎さんはもとを正せばメロリンキューだし。 そういうことを考えると、これは今まで私たちが知っている政治ではないんじゃないかっていう期待があるんじゃないかと思うんです。つまりこの政策を人々が望んでるとか、こういう政治的立ち位置がヒットしてるとかではなく、もう政治というシステム全体が機能しなくなりつつあるという恐怖感から、太郎さんはそれを、新しい希望を何か開こうとしてるんじゃないかっていう、そういう期待が集まってるんじゃないかと思っています。