古江彩佳の最新クラブ激写! 勝負師の狙いがにじみ出る戦略的14本 テーマは「溝」
◇日米女子ツアー共催◇TOTOジャパンクラシック 初日(31日)◇瀬田GC 北コース (滋賀)◇6616yd(パー72) 【画像】パターに唐辛子? メジャー優勝(エビアン選手権)から約3カ月。古江彩佳のクラブセッティングを改めておさらいしよう。
ドライバー「B3 MAX」はことしの開幕前に投入を決めた。「昨年1年間アメリカの試合を戦う中で、ボールへのコンタクトが強くなり、ヘッドが上から入るようになっていたんです」(ブリヂストンツアー担当)と、昨年末にデータをとるとスピン量が3000回転近く出ていることに気づいた。「古江選手はドローヒッターなので元々2300回転ぐらいなのですが、(アメリカの芝で)沈んだ球に対してアイアンを上から入れてスピンをかけられるようになった代償で、ドライバーのスピンが増えてしまっていたんです」
それを救ったのが開発段階から興味を持っていて「申請が下りたらすぐ使いたい」と古江が熱望していた「B3 MAX」だった。スピン量は2500~2600回転で落ち着き、「先週のマレーシア(メイバンク選手権)でも昨年超えられなかったバンカーを楽々超えられるようになったと喜んでいました」と、平均飛距離が5~10yd近くアップ。年間を通して古江の戦い方を変えた。
その下のフェアウェイウッド&ユーティリティは長らく「JGR」が占めていたが、ラフで打つケースが多い7番ウッドとユーティリティをシーズン途中「B2 HT」にスイッチ。その変更の決め手は同モデルに入るスコアラインの溝だという。「海外の試合だとラフなどに入ったときに朝露でフェース面をボールが滑るケースがあって。ちゃんと自分がイメージする球が出てくれないと困るということで変更に至りました」(同ツアー担当)
それでもフェースのセンターにスコアラインのない「JGR」の3番ウッドは未だ替えられないでいる。「戦略上、ラフでは絶対使わないのだと思います。ですから溝(スコアライン)は必要ない。主にティショットで刻むときや、パー5のフェアウェイから打つ用で、飛ばすクラブとして割り切っています」と古江の戦略は明確。さらに今週は、新しくピンの「G430ハイブリッド」(6UT)が入っていた。ドローヒッター古江のお眼鏡にかなう、つかまりのいいヘッドだという。