最東端集落に隠れ家カフェ ひっそり「やまんなか」 大阪との2拠点生活送る夫妻営む/兵庫・丹波市
兵庫県丹波市の最東端に位置する人口32人(3月末時点)の集落、市島町戸平にカフェ「やまんなか」がオープンした。隣接する古民家でゲストハウスを営み、大阪との2拠点生活を送る柳川雅宏さん(65)、治代さん(60)夫妻が切り盛りする。家具作家の雅宏さんがおよそ5年がかりで倉庫を改修。ひっそりとした山間部で、時間を忘れて、地元食材を生かした素朴なメニューが味わえる。 【写真】炊きたてのかまどご飯が味わえるランチセット ランチメニューは▽メインのおかず▽フレッシュサラダと焼き野菜▽小鉢2品▽みそ汁▽漬け物▽ご飯―がセット。ご飯は丹波産で、注文後にかまどで炊く。コーヒーや和紅茶、カフェラテ、山椒ラテといったドリンクのほか、丹波産ブルーベリーなどを使うスムージーなどもある。
店内の机やいす、壁、照明は、「heta」というブランド名で家具を製作する雅弘さんが手がけた。余った木材やトタン、流木などの廃材を生かした。 大阪市内で暮らしていた二人。およそ20年前、別荘となる古民家を探すうちに、物件サイトで戸平の築約100年の古民家を見つけた。周囲のきれいな環境や、キッチンなどの設備が整っていることに引かれた。 外国人観光客の需要があることを知り、約5年前にゲストハウス「やまんなか」を開業。利用客の半数が外国人で、いろりがあり、風情漂う雰囲気が好評という。二人はかねてカフェを開く夢も持っていた。雅弘さんがゲストハウス営業の合間を縫って改修に励み、開業にこぎつけた。 二人は「何もない静かなロケーションが魅力。ゆっくり過ごしてほしい」とほほ笑み、「できる範囲で無理なく営業したい」と話す。 不定期営業。店のインスタグラムで営業日を知らせる。営業時間は午前11時―午後4時。駐車スペースは3台分。
丹波新聞社