スペースジェット開発中止「大変遺憾、極めて残念」 大村知事が当選後初の定例会見
スペースジェット開発中止「大変遺憾、極めて残念」 大村知事が当選後初の定例会見
愛知県の大村秀章知事は7日、県庁で記者会見に臨んだ。5日の県知事選で4回目の当選を果たしてから初めての定例会見。三菱重工業が県内で取り組んできた国産旅客機「スペースジェット(旧MRJ)」の開発中止を決定したとの報道について、「事実なら大変遺憾であり、極めて残念だと言わざるを得ない」と述べる一方、今後も県として航空機産業を支援していく姿勢を示した。 【動画】スペースジェット開発中止「大変遺憾、極めて残念」 愛知県・大村知事が当選後初の定例会見
名古屋空港隣接の工場用地「どうするかは今後の課題」
大村知事は、決定方針について三菱重工業側から「現時点で正式に聞いていない」とした上で、遺憾の意を表明。経営的な影響を受ける航空関連の中小企業などに対し、融資などの措置を含めて「愛知県としてもきめ細かな支援を行っていきたい」と話した。 県はこれまで名古屋空港に隣接する県有地約7.8万平方メートルをスペースジェットの組み立て工場や塗装工場の用地として提供。金額にして27.4億円に相当する負担だという。大村知事は「そこをどうするかは今後の課題。行政としては完成機を造ることを前提に提供している。まず三菱さんがどうするかをよく聞いて、今後協議したい」と述べた。 一方、大村知事は航空機産業を自動車産業に続く第二の柱として支援することを今回の知事選でも訴えており、「その姿勢は変わらない」と強調。国産ジェット旅客機の事業化の可能性を今後も国や業界とともに追い求めていくとした。
コロナ5類移行後の体制「国の方針待つことなく検討」
新型コロナウイルスについては、「第8波は収束の局面に入ってきた」との認識を示した上で、国が3月上旬をめどに方針を示すという感染法上の5類への移行について、「特に医療提供体制をどうしていくか、すでに県の部局で検討を始めている。(国の方針を)待つことなく、しっかりと体制を組み立てていきたい」と述べた。 県は独自の「医療ひっ迫防止緊急アピール」を今月19日までの期限で発出している。 (関口威人/nameken)