【MLB】今オフここまで戦力補強が全くないパドレス 「打倒・ドジャース」の実現に向けてどう動く?
昨季は球団史上2位の93勝を挙げてワイルドカードを獲得し、地区シリーズでも一時は2勝1敗とリードしたパドレス。王者ドジャースを最も追い詰めたチームだったと言っても過言ではないだろう。しかし、ジュリクソン・プロファー、キム・ハソン、タナー・スコットなど多くの選手がFAとなり、ここまで戦力補強は皆無。選手層はかなり薄くなってしまっている。同地区ライバルでもある「打倒・ドジャース」の実現に向けて、ここからどのように動いていくのだろうか。 【特集】2024年オフシーズンの移籍情報まとめ パドレスは今オフ、FA市場に1ドルも投じていないチームの1つである。ちらほらとマイナー契約を結んでいるのが目立つ程度であり、ロースター40人枠内の新戦力はルール5ドラフトで指名した右腕フアン・ヌニェスだけ。右腕ジョー・マスグローブはトミー・ジョン手術で今季絶望となっているが、その穴を埋める補強は行われておらず、逆に補強資金捻出のために右腕ディラン・シースや首位打者ルイス・アライズのトレードの可能性が取り沙汰されている状況だ。 昨季のペイロールが1億6900万ドルほどだったのに対し、今季の予想ペイロールは2億1000万ドルほどまで膨れ上がっており、ここまで目立った補強がないのは「補強するための資金的余裕がない」というのが実情だろう。特に野手陣に関しては、40人ロースター内に12人しかおらず、メジャーでの実績がほとんどない選手を構想に入れなければならないほど。昨季メジャーで1試合も出場できなかったマイク・ブロッソーも立派な開幕ロースター候補だ。 こうした状況を打破するためには、昨オフにフアン・ソトをヤンキースへトレードして投手の駒不足を一気に解消したように、エース右腕のシースを軸としたトレードを仕掛けるしかないかもしれない。理想としてはシース放出の対価として即戦力の若手選手を複数人獲得すること。補強資金がない以上、トレードで勝者になる、もしくはマイナー契約からブレイクする選手を発掘することに活路を見出すしかないだろう。