これからの日本の医療に、総合診療医とホスピタリストが必要な理由
◇総合診療が日本のこれからの医療をアップデートする
このように、院内で活躍するホスピタリストをはじめとして、総合診療医は日本の制度下でも、医療の効率化や事故防止、患者さんの予後向上といった質の部分で寄与することができます。 日本の医療も、今後はますますアメリカのように医療安全、医療の質、そしてコストにも執着する必要が出てくるでしょう。そのような状況では、ホスピタリストのように、患者さんだけでなく、病院そのものを診ることができる医師の需要は必ず高まってくると思います。そして、院内のホスピタリストだけでなく、救急外来やクリニック、在宅診療など、さまざまな場面で活躍できる、幅広い能力を備えた総合診療医の需要も同様に高まってくると思います。 この世界は、医療に限らず、そして日本に限らず、ものすごいスピードで変貌し続けています。これだけ時代が変わっているのに、これまでと同じ医療に固執していて上手くいくとは思えません。幅広い診療能力を持つがゆえに、さまざまな場面で活躍できる、そしてさまざまな場面を経験しているからこそ、俯瞰的に課題がみえている。そのような総合診療を担う医師が増え、日本の医療、引いては世界の医療がアップデートされることを期待しています。
メディカルノート