御嶽山の火山情報、登る前に動画で シェルター整備など説明、十分な準備促す
本格的な夏山シーズンを控え
御嶽山(長野・岐阜県境)の山麓自治体などでつくる御嶽山火山防災協議会の長野県幹事会が、火山災害に備え、御嶽山の対策や立ち入り規制情報などを伝える動画を作った。本格的な夏山シーズンを控え、登山前に自宅などで見て、十分な準備をして訪れてほしいと制作。ユーチューブで公開している。 中央アルプスから見た「御嶽山」
登山系ユーチューバー「やぎちゃん」ら登場
動画は23分間。登山系ユーチューバー「やぎちゃん」が、火山マイスターや王滝村職員、名古屋大御嶽山火山研究施設(木曽町)の特任講師らの案内で登山しながら噴石対策や御嶽山の魅力などを学ぶ内容。登山道沿いの避難小屋の屋根などが、防弾チョッキにも使用される「アラミド繊維」で補強されたことや、シェルターが整備されたことなど噴火への備えを説明する。
王滝頂上(2936メートル)と山頂の剣ケ峰(3067メートル)を結ぶ八丁ダルミについては、死者58人、行方不明者5人を出した2014年の噴火災害の火口に近いと強調。村職員が「なるべく滞留せずに剣ケ峰まで登っていただきたい」と呼びかけ、休む場合はシェルター付近がいいと説明している。
他にも、登山前には気象庁のホームページなどで火山活動の最新情報を得ることや噴火警戒レベルに対応している防災アプリをダウンロードすることを呼びかけている。 火山防災協議会事務局の県木曽地域振興局は「この10年の火山防災の取り組みや関わってきた人がいることも知ってほしい」としている。