11回のJ最優秀主審・西村雄一氏がトップリーグ勇退会見「皆さんと楽しくサッカーができたら」 後進育成とともに審判活動継続へ
西村雄一審判員が19日、都内でトップリーグ担当からの勇退会見を行い「トップリーグからは外れますが、それ以外のところで審判活動は続けてまいります」と現役続行の意向を示した。 【写真】「美しすぎ」「めっちゃ可愛い」柴崎岳の妻・真野恵里菜さんがプライベートショット披露 西村氏は1999年に1級審判員となり、J1通算407試合で主審を担当。J2や副審担当試合も含めると682試合でJリーグのピッチに立った。国際審判員としても活躍し、ワールドカップは10年と14年の2大会連続で担当。14年のブラジルW杯では開幕戦で笛を吹いた。 Jリーグ最優秀主審賞には11回輝くなど日本を代表するレフェリーとして活動してきた中、日本サッカー協会(JFA)からJFA審判マネジャーへの就任オファーを受けてトップリーグからの勇退を決断したという。ただ、今後は2級審判員として「グラスルーツを含めて色々な試合ができますから」と審判活動を続ける見込みを明らかにし、「サッカーを楽しむ皆さまと一緒に審判活動を続けながら色々なお話が、もしくは色々な体験をしてもらえたら。そんなふうに思っているところ」とコメント。体力維持も続ける方針を示した。 近年は経験豊富な審判員が続々と勇退しており、JFAとしても後進の育成に力をいれているところ。西村氏は「ミスを恐れずにチャレンジを続けること」と将来を担う若手審判員にエールを送ると、「ユース年代から次にいく年代の審判員の活躍は、日本の審判員が世界で活躍するため必要な年代になっている。その皆さまとも一緒に関わりながら私がサポートさせていただくことによって、サッカーの発展に貢献するひとつの活動になると思っています」と世界で活躍する審判員の輩出に向けて意気込んだ。 以下、西村氏の挨拶 「この度日本サッカー協会審判委員会から審判マネジャーのお話をいただきまして、トップリーグ担当から退くことを皆さんに報告させていただきます。私のトップリーグ担当期間中には本当にたくさんの方にお世話になりましたので、ちょっと長くなりますが皆さまに感謝をお伝えしたいなと思っています」 「まず最初に選手の皆さまへ。素晴らしいプレーを間近で体感できたことが、私にとって審判活動を続けていく大きなモチベーションとなっていました。これは本当に審判でしか味わえないことなので、選手の皆さまが作り出してくれた素晴らしいプレーに心より感謝申し上げます。ありがとうございます」 「続いて監督、コーチ、チームスタッフの皆さまへ。我々と同じ選手を支える立場の皆さまと本当に深い議論をできたことが、私のサッカー感を高めるとても貴重な時間となりました。その皆さまとの話の時間が私にとって本当に大切なものだったとぜひお伝えしたく、本当に御礼を申し上げたいと思っています。ありがとうございます」 「続いて審判仲間ですね。今1試合を無事に成立させるというのはとても難しくて、一緒に組んだ仲間の協力がなければとても難しいことでした。ですので、そんな仲間と切磋琢磨してきた、極めてきた日々というのは私にとって本当に宝物になっています。審判仲間の献身的なサポートに心から感謝を伝えたいと思います。ありがとうございます」 「続いて、私を支えてくださいましたメディカルチーム、フィジカルチーム、家族、私を応援してくださったすべての皆さまへ。私が走りきれたのは皆さんのご支援と応援をいただいからというのは本当に感謝してもしきれません。皆さんの応援によって無事にプロフェッショナルレフェリーの使命を務めることができた。これに関しては心から深く感謝申し上げます。ありがとうございます」 「そしてJFA、Jリーグの共同になりますけども。プロフェッショナルレフェリーの制度を継続してくださいました、活動を支えてくださいましたJリーグの皆さま。そして今日もこの感謝を伝える場を設けていただきました日本サッカー協会の皆さまに心から感謝を申し上げます。ありがとうございます」 「今後の私の活動についてちょっとお伝えします。私はまず審判員としてはトップカテゴリーからは外れますが、それ以外のところで審判活動を続けてまいります。ですので、もしかしたら皆さまの試合を担当できる機会があるかもしれませんので。グラスルーツ含めて色々な試合ができますから、そんなところで皆さんと楽しくサッカーができたらいいなと思っていることがまずひとつあります」 「それから審判マネジャーとしてですけども、自分の中では2つ目標を掲げています。ひとつは審判員を今後は支えることになります。審判員を支えることでサッカーの発展に貢献すること。もうひとつは、審判活動を多くの方々で共有することで社会に貢献すること。この2つの目標を実現するために最善を尽くしていきたいなと思っております」 「最後になりますがもう一度、私を支えてくださった、応援してくださった全ての皆さまに心から御礼を申し上げます。ありがとうございます。引き続きどうぞよろしくお願いいたします」