夏に鈴木彩艶ら獲得のパルマの補強を地元紙が疑問視「計算が合わない。正しい選択か」
日本代表GK鈴木彩艶が所属するパルマについて、地元紙『パルマ・トゥデイ』が19日、特集記事を組んで夏の補強に疑問を呈した。 【セリエA順位表】パルマの状況は? 昇格組のパルマは今夏、チームの大部分を温存しつつ、高額な資金を投じて鈴木やマンデラ・ケイタらを補強したが、セリエA第16節を終えて勝ち点「15」で15位。降格圏の18位カリアリとはわずか1ポイント差となっている。 そんな中、パルマの地元紙は「パルマ、トップチームは成長したが、計算が合わない」の見出しで特集し、補強について分析を行った。「少なくとも結果の面において、お金は幸せをもたらさない」と指摘。「お金を使ったからと言って、勝つことを意味するわけではないことも多い」と述べ、「パルマが夏のメルカートでほぼ4000万ユーロ(約65億円)を投じた」ことに言及した。 「3300万ユーロ(約54億円)とケイタやスズキのために支払うボーナスは、トリノやウディネーゼ、ヴェネツィアやヴェローナ、カリアリ、レッチェ、モンツァやエンポリよりも多い。ジェノアよりも多く使った」と強調。さらに「例に挙げれば、ラツィオは3800万ユーロ(約62億円)を投じた」と指摘し、強豪のラツィオを上回る補強金額であったことを疑問視。「残念だが、メルカートは現時点でパルマにとって保証とならなかった」と主張した。
■パルマに待つ時間はあるのか?
しかし年俸総額においては、2520万ユーロ(約41億円)でセリエA15位とされるパルマ。「クラブの方針はかなり明確であり、来年1月へ向けて、技術部門では、成長して評価が高まるポテンシャルを持った若手について取り組んでいる」とみられるが、地元紙は「残留の目標を達成するために進むべき道として正しいのかを問う必要がある」との見解を示した。「生き残るために戦うことを知っている“泥臭い”チームを相手に、重たいピッチへ若手を送り込み、頼りにすることは正しい選択なのか?」と疑問を掲げた。 「セリエAの歴史は、これが必ずしも良いメソッド出ないことを教えてきた」と主張。「もちろん若手はフレッシュさや自由で勇気あるプレーを保証してくれるが、待つ必要がある。しかしパルマに待つ時間はあるのだろうか」と指摘した。「計画は長期を見据えたビジョンを保証するが、現在とも帳尻を合わせなければならない」とし、「その現在は、パルマは降格圏から1ポイントであり、夏のメルカートがトップチームのいくつかの穴を埋められなかったことを示している」と結論付けた。そのうえで、左サイドバックやセンターバックやMF、アンジュ・ヨアン・ボニーの代役となるFWの補強の必要性を主張した。