一夜漬けで南米予習?石破首相が外遊直前手にしていた『ペルーを知るための66章』に出版社も驚き
“首相の予習”が話題となった。 石破首相は14日午後、APEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議に出席するため南米ペルーに出発した。その前日、首相官邸で石破首相がある一冊の本を持ち歩いていたところを報道各社のカメラが捉えた。明石書店が展開する地域学習の入門シリーズ「エリア・スタディーズ」の一冊、『ペルーを知るための66章』だ。 【写真】トランプ元愛人 口止め料返金の代わりに“不倫暴露”を希望 外遊直前に入門書を手にする石破首相には、SNS上で「読んでる本がこんなにあけすけな総理がいたか」「まさかの一夜漬け」といった声が寄せられた。 とはいえ、侮るなかれ。このシリーズは「各地域社会のエキスパートがガチでつくった入門書」として評価が高く、多くの図書館に配架されている。明石書店編集部の担当者に取材すると、「我々もこうした形で注目され驚いております」と、こう続ける。 「たしかに入門書ではありますが、専門的な内容でも平易な文章で書かれており、地域社会の重要な情報を網羅的に理解できるように編集しています。執筆者のスタンスの違いもあえて容認し、社会の複雑さを学べるつくりにしたのも特徴です」
「相手ほ知らないことが偏見や差別を生む」がコンセプト
石破首相が手にしていた本も、ペルーの歴史や文化、政治・経済などの6つのテーマから構成されており、スペインによる植民地支配の歴史や自然環境など、さまざまな側面を学ぶことができる。 「他の政治家や官僚の方に愛読していただいているかは分かりませんが、国際協力機構(JICA)など海外で働く方には『よく読んでるよ』という声をいただいております」(明石書店の担当者) 昨年200巻に到達したこのシリーズには、こんな思いが込められているという。 「『相手を知らないことが偏見や差別を生む』という考えから、異文化理解を広げ、差別や排除を減らそうというコンセプトがあります。そんな本を石破総理のような最前線で活躍される方に手に取っていただき、うれしく思います」(明石書店の担当者) 首相も手にした“ガチの入門書”。週末に読んでみてはいかが? ◇ ◇ ◇ 岸田前首相は辞任前の“卒業旅行”外遊でニタニタしながら「日本に投資を」呼びかけていた。関連記事【もっと読む】で詳しく報じている。