角田裕毅、雨のF1サンパウロGP予選で初の3番手。決勝に向けて「レインではペースが良い」と期待のぞかせる
雨降りしきる中行なわれたF1サンパウロGPの予選で3番手を獲得したRBの角田裕毅は、決勝でも同様のコンディションであれば良いペースを刻むことができるはずだと予想した。 【暫定グリッド】F1 2024 サンパウロGP 決勝 前日の大雨により、日曜日に予選と決勝を行なう形となったF1サンパウロGP。早朝に行なわれた予選セッションも終始雨が降り注ぎ、赤旗が5度提示される荒れた展開となった。 雨がマシンのパフォーマンス差を解消しドライバーの腕が試される中で、角田はQ1からスピードを見せて順当にQ3まで進出した。 Q3中盤に角田はマシンコントロールを失ってスピンを喫するシーンもあったものの、幸いマシンにダメージはなく走行を継続。最終アタックでは、ポールポジションを獲得したマクラーレンのランド・ノリスから0.706秒差の3番手に食い込んだ。 角田としてはこれが予選でのベストリザルト。前日のF1スプリントでは15位フィニッシュと厳しい結果となったが、決勝では表彰台圏内からスタートを切ることとなる。 「かなりトリッキーでしたが、間違いなく楽しめました」 角田は予選後のインタビューでそう語った。 「最初から良いペースがありました。いくつかミスもしましたが、少し運が味方してくれました」 「リアム(ローソン/RB:予選5番手)も含め、チーム全体としても僕らは本当に良い仕事をしたと思います」 「このサーキットは最もトリッキーな部類です。自信をつけていって、少しでも攻めすぎると、今回みたいに大きなしっぺ返しを食らうことになります。複数台がクラッシュを喫して、僕も一度危うい瞬間がありましたが、幸いバリアに当たることは回避できました」 決勝でも雨のリスクがあると予想されているものの、角田としては嬉しい展開のようだ。 「昨日よりもフィーリングはかなり良くなっています」と角田は続ける。 「マシンの感触は良いですし、レインでは良いペースがあると思います。(決勝に向けて)良い位置からスタートできます」 また、コンストラクターズランキング6位争いを争うRBとしても大量得点のチャンス到来。直近のライバルであるハース勢は2台揃って予選で下位に沈んでおり、角田も今回のチャンスを最大限活かしたいと語った。 「特にランキング6位のハースからは少し離されていて、僕らは差を詰めていく必要があります。今回は(獲得ポイントを)最大化する絶好の機会になります。チームとしてできるだけ多くのポイントを稼ぎたいと思います」 なお、F1サンパウロGPの予選ではレッドブル勢が赤旗の影響を受けてQ2落ちを喫したため、レッドブル系チームのドライバーとしては角田が最上位。シニアチームのシート争いという点でも、角田のサンパウロGP決勝に注目が集まる。
滑川 寛