「ほんの少しでいい」…「ありたい自分」と「今ある自分」にギャップを抱えるあなたにアドバイス
ネットでの自分は「今ある自分」ではない
ネットには、「ありたい自分」と「今ある自分」のギャップに苦しめられている人がたくさんいます。 ネットでの自分は、「ありたい自分」です。誰も「それは違う!」と突っ込みませんから、なんでも書けます。顔写真もいくらでも盛れます。なんでも空想できます。 でも、現実の「今ある自分」は、ネット上のスーパーな人格ではないのです。 もし、その差が大きすぎると思ったら、つらいけれど、「ありたい自分」を下げるのです。 そうしないと、いつのまにか「今ある自分」を嫌いになって、つまり自分自身を嫌いになって否定だけするようになります。 「今ある自分」を見ないようにするために、人の批判やあら探しを続けたり、悪口を言い続けたりします。 それはとても苦しい状態です。
ほんの少し上の「ありたい自分」を設定しよう
大切なことは、ほんの少し上の「ありたい自分」を設定することです。 ほんの少し上の目標は、君を成長させるエネルギーになるでしょう。 「明日から毎日10キロ走るぞ!」といきなり決めるのではなく、「まずは500メートルから始めてみよう。そして、1週間続いたら、1キロにしてみよう」と「ありたい自分」を徐々に高めていくのです。 それが「今ある自分」と「ありたい自分」のギャップに押しつぶされないで、君が成長する方法です。 『「どうせ私なんか」という言葉に隠された心理と、全ての不安を吹き飛ばす「驚きの方法」』へ続く
鴻上 尚史(・作家・演出家)