【ONE】ロッタンがヒジで流血させる横綱相撲で勝利「計量失敗に関しては謝りたい」リングサイドで観戦の武尊には発言無し
2024年11月9日(土)午前10時から、タイ・バンコク・ルンピニースタジアムにて『ONE 169: Malykhin vs. Kane』が開催された。 【写真】舌を出してスミスを挑発する鬼メンタルのロッタン ▼ONEフライ級ムエタイ世界王座戦(※変則)135.5ポンド(61.46kg)キャッチウェイト 3分5R 〇ロッタン・ジットムアンノン(タイ) [判定3-0] ×ジェイコブ・スミス(英国) ※ロッタンが計量ミスで王座はく奪。ファイトマネーの20%の罰金。スミスが勝った場合のみ王座獲得。 ロッタンは2018年3月にスアキムを破り日本でも名が知られるようになり、同年6月にRISEに初来日。那須川天心とRISE世界フェザー級王座を争い、延長戦の末に敗れるも那須川を追い詰めて一躍人気選手となった。同年9月からONEに参戦し、2019年10月にボルター・ゴンサルベスを破りONEムエタイ世界フライ級王座に就いた。同王座は5度の防衛に成功。 2023年9月、スーパーレックとのキャッチウェイト戦(当初はロッタンが保持するONEフライ級ムエタイ世界王座を懸けたタイトルマッチで行われる予定だったが、スーパーレックが体重超過したためノンタイトル戦となった)で判定負け。2024年1月のONE日本大会で武尊との激突が発表されるも、左手の負傷で欠場。6月の再起戦ではデニス・ピューリックに判定勝ちした。また、9月のONE Friday Fightsではリング上で武尊と額を押し付け合ってのフェイスオフを展開している。戦績は271勝43敗10分。 スミスは初参戦となった2022年5月の『ONE 157』でロッタンと対戦も判定負け。2023年12月に『ONE Fight Night 17』でボルター・ゴンサルベスにヒザ蹴りでKO勝ちしてONE初勝利を収めたが、前戦は2024年4月にデニス・ピューリックに判定で敗れた。戦績は16勝7敗。 両者は2022年5月にONEフライ級ムエタイ世界グランプリの準々決勝で対決しており、その際はロッタンがユナニマス判定で勝っている。 ロッタンは1度目の計量でハイドレーションテストはパスしたが体重超過(約200グラム)、2度目の計量ではハイドレーションテストをパス出来ず、この試合は両者合意のうえで135.5LBS(61.46kg)でのキャッチウェイト戦に変更。ロッタンはONEフライ級ムエタイ世界タイトルをはく奪され、ファイトマネーの20%の罰金。試合はスミスが勝った場合のみ王座獲得となる変則王座戦となった。 入場から場内は大盛り上がり、ロッタンがリングインして両手を広げると割れんばかりの歓声が沸き起こる。リングサイドには武尊が陣取った。 1R、ローを蹴っていくロッタンはスミスがローを蹴ってくると一気に前へ出ての連打。離れるとスミスが右ローを蹴るが、前へ出るのはロッタンで右ロー、右ストレートを打つ。ロッタンは右へ動いて右フック、左へ動いて右ヒジ。スミスの左フックには右フックを合わせに行く。スミスの動き始めに前蹴りで止めるロッタン。 2R、ロッタンが前へ出るところにテンカオを合わせたスミスにロッタンはすかさずヒジを打つ。前蹴りで出鼻を挫くロッタンが左ミドルハイを腕に当てただけで大歓声。ロッタンは首相撲になるとオーバーアクションでヒザを蹴って印象付ける。 3R、スミスの右ストレートをもらったロッタンは連打で一気に前へ出るとヒジ、首相撲でスミスを倒す。ロッタンは飛びヒザ蹴り、スミスを前蹴りでコカす。ヒジを出すロッタンが前蹴りから左縦ヒジをヒットさせ、スミスが後退。ロッタンが一気に前へ出て連打を浴びせるとスミスは左目上から流血でドクターチェック。顔面が真っ赤に染まるスミスにロッタンはカモンゼスチャーで余裕を見せる。 4R、左ロー、左ミドル、前蹴りと蹴るロッタンはいきなり縦ヒジで突っ込む。右ヒジで入り込むロッタンにスミスはヒジを当てようとするが、腕を抑えたロッタンは頭を振って“当ててみろ”とばかりに挑発したが、これはバッティングを注意される。ロッタンが左ミドルで前へ。ロッタンはスミスの両手を抑えてヒジを打って行き、スミスが組んでくると組み倒す。 5R、ヒジを打つスミスにロッタンはカモンゼスチャーで煽ってヒジを返す。ロッタンはスミスの前蹴りをキャッチすると右ボディ。スミスはパンチやヒジを打って行くが組み付いてしまう。ロッタンは余裕を見せまくり、スミスが攻めてくるところへ右を打つ。クリンチが多いスミスはロッタンに遊ばれる展開となり、試合が終了すると“クソッ”とばかりに空蹴りして悔しさを現わす。そのスミスを抱きしめるロッタン。 判定は3-0でロッタンが勝利。スミスと会話を交わし、ハグした。勝利者インタビューでは「全ての勝利が大切なものだ。次の世代にもムエタイの素晴らしさを伝えていきたい。ベルトを失くして悲しいが、必ず獲り返す。あのベルトが一番欲しい。計量失敗に関しては謝りたい」と、武尊戦に関しては発言しなかった。(※追記:中継には映らなかったが試合後に武尊がリングに上がり、フェイスオフした模様)
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