中国EVメーカー「NIO(ニオ)」とは何者か? 想像より凄い…事業内容や売上を徹底解説
NIOは何位?EV市場シェアランキング
ここからは、シェア・株価・売上などの観点から、NIOの市場ポジションを確認したい。まずは、中国国内のEV市場におけるNIOのポジションをチェックしておこう。 2023年上半期の中国BEV市場において、NIOの販売台数は5.5万台、市場シェアは2.6%となっている。Xpeng、Li Autoがともに10位圏外の中、NIOは第7位にランクインしている。 (出典:JOGMEC金属資源情報「中国新エネルギー車(NEV)市場の現状と展望(2022~2023年)」)
NIOの売上・株価の推移
また2024年4~6月期決算によると、NIOの売上高は前年の同期比で98.9%増、前期比では76.1%増の174億5,000万元(約3,500億円)の増収となっている。 NIOの売上推移(通貨単位:CNY) (出典:Yahoo!ファイナンスより作成) また2024年4~6月期決算によると、NIOの売上高は前年の同期比で98.9%増、前期比では76.1%増の174億5,000万元(約3,500億円)の増収となっている。新車販売台数も前期比90.9%増となった。CEOのリー氏は、24年モデルへの切り替え完了による全製品の競争力の向上やBaaSサービス、新車価格の引き下げなどを伸びの要因に挙げている。 ■NIOの株価の推移 NIOは、2018年9月にニューヨーク市場に上場している。2020年度の年初から年末にかけて約13倍もの株価上昇を見せ、2021年1月には60ドル超えの株価を記録したものの、その後は下落傾向にある。 一方、ライバルとされるテスラは、2023年2月ごろの下落から徐々に回復の兆しを見せている状況だ。 中国政府は2024年6月、NIOを含む自動車メーカー9社・団体に対し、公道におけるレベル3(条件付き自動運転)の試験運転を許可する旨を発表した。試験では、運転者がハンドルから手を離すことが認められている。 レベル3とは制限された条件下で行う自動運転モードのことで、中国ではまだ、レベル3の自動運転車は販売されていない。今回の許可を受けて自動運転車の実用化に弾みがつけば、NIOの株価も回復基調になっていく可能性も考えられるだろう。