「死刑がふさわしい」闇バイトに手を染め広域強盗の実行役リーダーになった男が裁判で語る…裁判では強盗に殴られ要介護5になった息子の両親が語る凄惨な現場の供述調書も読み上げ
2023年1月、東京都狛江市で高齢女性が死亡した強盗事件。事件が発覚すると同様の被害が全国各地で明らかになった。6つの事件で実行役を務めたとされる金沢市内で働いていた男。裁判員裁判で明らかになったのは闇バイトに手を染め女性の命を奪うまでに至った男の”犯罪”に対する歪んだ倫理観だった。 【画像】強盗致死事件で無期懲役の判決を受けた永田被告
闇バイトに手を染めた男の裁判で様々な事が明らかに
10月18日、東京地裁立川支部。午前10時の開廷前から多くの傍聴人が列を成す法廷が一つ。グレーのスエットに丸刈り頭で現れたのは本籍・京都府京都市山科区の無職、永田陸人被告23歳。 永田被告はルフィなどと名乗る男らが指示したとされる広域強盗事件の実行役として、1都3県の強盗事件で強盗致死などの罪に問われている。永田被告が関係した事件は6つ。 1:秦野事件 2022年11月 神奈川県秦野市の一般住宅で腕時計など64点、時価約878万4000円相当を盗む…住居侵入・窃盗罪 2:中野事件 2022年12月上旬 東京都中野区の一般住宅で現金約3200万を奪う、住民に全治14日間の前額部挫創等のケガを負わせる…住居侵入・強盗傷人罪 3:広島事件 2022年12月中旬 広島県広島市西区の時計買取店兼住宅で現金約250万と時計等137点、時価合計2439万円を奪う、店主含む住民2人に加療約2週間の顔面打撲等のケガ、1人に高次脳機能障害等の後遺症が見込まれる加療日数不明の意識障害を伴う脳挫傷・外傷性脳内血腫・急性硬膜下血腫等のケガを負わせる…住居侵入・強盗傷人・強盗殺人未遂罪 4:東金事件 2023年1月上旬 千葉県東金市のリサイクルショップで店主に加療約2週間の両側頬骨骨折のケガを負わせる…建造物侵入・強盗傷人罪 5:狛江事件 2023年1月中旬 東京狛江市の一般住宅で腕時計等4点、時価合計約59万円相当を奪う、住民を多発肋骨骨折等の傷害に基づく外傷性ショックにより死亡させる…住居侵入・強盗致死罪 6:足立事件 2023年1月中旬 東京都足立区の一般住宅で何も盗めず警察官に職務質問され逮捕…強盗予備・住居侵入・窃盗未遂罪 このうちの一つ、東京都狛江市の住宅で発生した強盗事件では90歳の女性がバールで殴られるなどの暴行を受け一連の広域強盗で唯一、被害者が死亡した。 事件当時、石川県金沢市で土木作業員として働いていた永田被告。石川テレビの取材では永田被告は16歳ごろから金沢市で建設会社を転々としていたことが分かっている。永田被告は同じアパートの住民にこんなことを話していた。 住民(2023年1月取材時): (永田被告が)駐車場に見たことない車、(警察)があったら電話で教えてくれよっていうわけ。お前なんかヤバいことやっているのかって聞いたらやってないけどちょっとって言うからこの人なんかやっているなと思って さらに、永田被告が勤めていた建設会社の社長は、「今月(2023年1月)18、19、20日と連続で休んでいた。会社の若い人たちの間では高価なものを身に着けているイメージがあったと」証言している。
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