【日本代表】ミャンマー戦で圧巻のパフォーマンスを見せた守田英正が語ったチーム向上の道筋とシリア戦の重要ポイントとは?
セカンドボールを誰が回収するか
11日のシリア戦に向けても、守田は鋭い指摘をしている。2次予選のラストゲームであり、9月に始まる最終予選前、最後の試合でもある。つまり、チームにとって重要な試合となるが、前回対戦は5-0で勝利を収めているとはいえ、ミャンマー戦よりも難しい戦いになることが予想されている。守田はシリア戦について、中東勢に苦しめられたアジアカップの経験も踏まえたうえで次のように語った。 「(シリア戦は)例えば放り込んでくるような、ミャンマーとは違って結構(戦い方を)はっきりしてくる想定をしています。そのときに人に行きすぎないで、どっかで担保を効かせていかないと危なかったりすると思う。そこは個で上回ればもちろんいいし、結局相手が強くなればなるほど、そこで勝っていかないと勝てないので。ただそこにこだわるのはいいとしても、それは最終的にパッとやれること。そうではなくて追い方も含めて、どこを捨てて、誰が最後フリーマンでセカンド(ボール)を狙うのかとか、その部分だけはっきりしておけば、アジアカップのように、個々で調子が悪かった選手がいても、僕もそうですけど、そういうので結果が左右されてしまうことは少なくなるのかなと思います」 ロングボール攻撃に対して、出発点を抑え続けるのは難しい。90分間のうち、必ず何本かは自陣深い位置で最終ラインの選手が跳ね返すことになる。その際に重要なのが、誰がセカンドボールを拾うのかという点だ。セオリーではボランチの役目になるが、アジアカップではそこが曖昧になり、ボランチがたびたび最終ラインに吸収されたこともあって、連続攻撃を許すことになった。イラン、イラクに敗れたのは、セカンドボールを相手に拾われ続けたからでもある。 今度の日本戦に最終予選進出がかかるシリアは当然、アジアカップで中東勢に苦しんだ日本の戦いぶりを研究しているはずだ。先日のミャンマー戦に先発し、75分間プレーした守田が引き続き先発するかどうかはわからないが、守田が語った内容を改めてチームで確認しておくことは重要だろう。 ピッチ上の役割を整理しておくことがシリア戦のポイント。とくに出発点を抑えられなかった際に、セカンドボールを誰が拾うのか。同じ絵をしっかり描いて、試合に臨むことが求められる。 取材◎佐藤景
サッカーマガジンWeb編集部