事故で兄亡くしたサッカー選手・吉田凪沙さん 徳島名西署で一日署長
徳島県警の年末特別警戒に合わせて、徳島市国府町出身のサッカー選手、吉田凪沙(なぎさ)さん(28)が9日、徳島名西署の一日警察署長を務めた。 【写真】一日警察署長の委嘱状を受け取った吉田凪沙さん=2024年12月9日、徳島市庄町3丁目、森直由撮影 吉田さんはプレナスなでしこリーグ1部のニッパツ横浜FCシーガルズのMFとして活躍している。田村和之署長から委嘱状を受け取ると、「ネクタイを結ぶのに苦戦しましたが、なかなか着ることができない制服なので、ワクワクすると共に身が引き締まります」と話した。 その後、署の前で「安全な運転をお願いします」などと呼びかけながら、車の運転手に交通安全を呼びかけるチラシやグッズを手渡した。 吉田さんは高校2年の秋、当時19歳だった兄を交通事故で亡くした。自身が小学1年でサッカーを始めたのも、サッカーをしていた兄の影響からだったといい、「交通安全の呼びかけには力を入れたいと思ってきました」。 この日はほかにも、近くの銀行などを訪れて特殊詐欺被害防止の啓発チラシを配ったり、県立城北高校の女子サッカー部員と交通事故防止などを呼びかける啓発動画を撮影したりした。動画は県警のSNSで流す予定という。(森直由)
朝日新聞社