ウクライナ防空にはパトリオットがさらに10―12基必要=大統領
Yuliia Dysa Sergiy Chalyi [ザポロジエ(ウクライナ) 10日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は10日、南部ザポロジエでロシアのミサイル攻撃により少なくとも4人が死亡、20人が負傷したことを受けて、ウクライナが完全な防空体制を構築するには地対空ミサイルシステム「パトリオット」がさらに10基ないし12基必要だと訴えた。首都キーウで行った欧州議会関係者との会談後に語った。 ゼレンスキー氏は「私はときどき理解できないことがある。ウクライナはパトリオットシステムを追加で10基ないし12基提供してもらえば、生活が守られ、(ロシアの)プーチン大統領の戦争が無意味になると誰もが分かっている」と述べ、いらだちをにじませた。 ウクライナは2022年2月にロシアによる侵攻を受けて以来、高性能の防空システムを提供するよう同盟国に求め続けている。 ゼレンスキー氏は、ロシアによる攻撃でウクライナの電力網が壊滅的な打撃を受け、その状態で再び冬を迎えかねないことから、凍結されたロシアの資金をパトリオット増設の費用に充てるべきだと主張。「ロシアの資産から資金を引き出しほしい。300億かかるが、それでわれわれは完全な防空体制を備えられる」と訴えた。300億という数字の通貨単位は示さなかった。