「遠方の親が心配…」在宅配食や見守り、高齢者の日常生活を支援するサービス3つ
高齢の親と別居していたり、遠方に住んでいる場合、親の日常生活が心配になることもあるでしょう。とくに、親がひとり暮らしの場合は、心配はさらに増すはずです。『おひとりさま[老後生活]安心便利帳 2025年版』(扶桑社刊)を監修した服部万里子先生(NPO法人渋谷介護サポートセンター理事長)は、「なにを外部に頼み、なにを自分でやるか決めることが大切」と話します。そこで、高齢の親が利用できるサービスを紹介してもらいました。 ※この記事は、扶桑社ムック『おひとりさま[老後生活]安心便利帳』より一部を抜粋し、再編集しています
1:散歩にもつき合ってもらえる「軽度生活援助事業」
高齢になるとだれしも体力が衰え、今までできていたことができなくなることもあり得ます。みなさんのご両親もそのような状況でしたら、親の様子や周囲の環境などを考え合わせて、親の日常生活の支援を外部のサービスに頼るという選択肢を考えていいかもしれません。 家事の負担を軽減する方法としては、「家事代行サービス」が真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか。基本的な家事はもちろん、ペットの散歩や料理のつくりおきなどにも対応してくれます。しかし、家事代行サービスは民間企業がほとんどのため費用が高く、だれもが気軽に頼めるサービスではありません。 そこで、高齢者のおひとりさまにとって強い味方になるのが、「軽度生活援助事業」と「在宅配食サービス」です。 「『軽度生活援助事業』は自治体が提供するサービスで、炊事や掃除、買い物はもちろん、手紙の代筆や投函、簡単な家の修理、庭木の手入れ、散歩のつき合いなど、日常生活の多くのことを頼めます。 『軽度生活援助事業』で派遣されてくるのはボランティアやシルバー人材センターのスタッフなので、料金も1時間あたり150~400円くらいと格安となっています。ただし、週に1回、1回1~2時間程度までなど、派遣回数や時間に制限があります。また、事前に申請が必要な場合も多いので、事前に確認が必要です」(以下、すべて服部先生)