国学院大、悲願の初優勝を逃し3冠ならず…往路6位から巻き返すも3位
3日の箱根駅伝復路は、青学大が往路のリードを守り切り、2年連続の総合優勝を果たした。6区野村(4年)が区間新記録の快走でリードを広げ、8区塩出(3年)、10区小河原(1年)も区間賞を獲得。駒大は7区佐藤(3年)の区間新などで追い上げて、復路優勝を遂げたものの及ばなかった。大学駅伝3冠を狙った国学院大は往路6位から巻き返し、過去最高に並ぶ総合3位に入った。 【グラフ】順位の変動が一目でわかる「動くグラフ」
課題の山の攻略ならずも、厚い選手層が真価
国学院大は悲願の初優勝を逃したが、往路6位から過去最高タイの3位まで挽回し、前田康弘監督は「選手の意地や覚悟が、すごく見えた」と声を震わせた。
6区でさらに一つ順位を下げたが、7区では指揮官がゲームチェンジャーと見込んだ辻原(2年)が区間2位タイで1人を抜く快走を披露。8、9区も区間上位で続き、3位早大と1秒差で10区に突入した。アンカー吉田(2年)は早大の背後でじっくり勝負所を見極め、17キロで一気にスパート。最後は10秒差で逃げ切り、「来年に向けて、いい流れを作れた」と喜んだ。
今季は5年ぶりの出雲制覇に続き、全日本では初優勝を達成。箱根は課題の山を攻略できなかったが、築き上げた厚い選手層は十分に真価を発揮した。「(今季スローガンの)『歴史を変える挑戦』は、まだ続いていく」と前田監督。頂点への距離は、間違いなく近づいている。(西口大地)