「父との電話で涙があふれました…」 コロナ禍で一人暮らしの大学生が追い込まれる孤独
新型コロナウイルスの感染拡大から1年。収束が見えないなか、大学生たちの心は浮き沈みを繰り返している。2度目の緊急事態宣言を受け、オンライン講義のみの態勢に戻った大学もある。学生たちはこの状況をどう生き抜いていけばいいのか。 前出の筑波大・白鳥さんは心配しているものの悲観まではしていないという。 「どう変わるのか予測はできません。でも、学生は学生なりの回復力を見せるんじゃないかと思います。人間が新しい環境に適応する課題を解決するエネルギーは、若い人のほうが持っているはずですから。ただもちろん、変化に追いつけない人もいる。そういう人たちをいかに支えるかが私たちの役割だと考えています」 緑慎也(みどり・しんや) 1976年大阪府生まれ、福岡育ち。出版社勤務を経て、フリーランスとして、週刊誌や月刊誌などにサイエンス記事を執筆。著書に『消えた伝説のサル ベンツ』(ポプラ社)、共著に『ウイルス大感染時代』(KADOKAWA)、『山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた』(講談社)、訳書に『フィボナッチの兎』(創元社)など。