「インフロニア B.LEAGUE U18 CHAMPIONSHIP 2024」名古屋D U18が悲願の初制覇【バスケ】
名古屋ダイヤモンドドルフィンズ U18がついに頂点の座に!
12月2日、「インフロニアB.LEAGUE U18 CHAMPIONSHIP 2024」(開催地:群馬県・高崎アリーナ)大会最終日、決勝で千葉ジェッツ U18と名古屋ダイヤモンドドルフィンズ U18が対戦。第1クォーターでリードを許した名古屋ダイヤモンドドルフィンズ U18だったが、見事な巻き返しを見せて逆転勝ち。4度目の挑戦でついにチャンピオンとなった。また3位決定戦では、レバンガ北海道 U18が琉球ゴールデンキングスU18を下している。 今大会はB.LEAGUE U18 チームの文化の構築と醸成、ならびに B.LEAGUE のミッションである世界に通用する選手やチームの輩出に向け、個人の能力に応じた育成強化の環境の礎を形成する機会を与えるという意味で開かれている。 初優勝を狙う千葉ジェッツ U18は、初戦となる2回戦で横浜ビー・コルセアーズ U18に96-45で勝利すると、3回戦で宇都宮ブレックス U18に96-81、準々決勝でアルバルク東京 U18に97-67で初の4強入り。迎えた準決勝では、3連覇中のレバンガ北海道 U18に対して拮抗した展開に持ち込むと勝負の第4クォーターで流れを掴んで99-93。初の決勝進出を決めた。 一方、3年連続準優勝中の名古屋ダイヤモンドドルフィンズ U18は初戦となる2回戦の三遠ネオフェニックス U18戦に107-50、3回戦の香川ファイブアローズ U18戦に112-44と100点ゲームを続けると、初の8強入りを果たした越谷アルファーズ U18に98-58で快勝。さらに後半競る展開になった準決勝の琉球ゴールデンキングス U18戦も勝負どころで差をつけて91-73で勝利。4年連続となる決勝進出を決めた。両チームは今年2月に行われた「B.LEAGUE U18 INTERNATIONAL CUP 2024」の3位決定戦で対戦。その際は、千葉ジェッツ U18が87-98で勝利している。 注目の決勝は、千葉ジェッツ U18のペースでスタートする。#18クーリバリ セリンムル タラ、#00関谷間がゴールにアタックしていくと#30小倉貴志が3Pシュートを射抜いていき、第1クォーター終盤に25-15と2桁差を作った。対する名古屋ダイヤモンドドルフィンズ U18は、準決勝で左膝を痛めた#2若野瑛太がベンチ入りし、ウォームアップはしたものの出場はせず。代わりに先発した#11神谷ライアンや#25ボティング ハンターがリバウンドで奮闘を見せたが、シュートの成功率が上がらず。それでも#7今西優斗らがプルアップジャンパーを決めていき、点差を詰めていくと40-46でハーフタイムを迎えた。 前半を見れば、千葉ジェッツ U18が優位かに思えたが、後半、潮目が変わった。#7今西が「前半、プルアップがある程度入っていたのですが、そのままだとそれ頼りになってしまいます。後半は相手の体力も削られるはずなので、40分間走りきれるドルフィンズの強みを生かして、ディフェンスからの速い攻撃を意識しました」と語ると、#6小川莞大も「相手のペイントタッチ数も確認したうえで、後半は速い展開につなげようと再確認しました」と説明したとおり、果敢にペイントにアタック。前半、ペイント内での得点は28対12と千葉ジェッツ U18が上回っていたが、第3クォーターに入ると名古屋ダイヤモンドドルフィンズ U18がゴールにアタックして得点。さらにチームディフェンスで千葉ジェッツ U18のドライブを防いでいった。 58-56として第4クォーターを迎えると、千葉ジェッツ U18のシュート成功率がダウンしたのに対して、#7今西がレイアップに3Pシュート、フリースローとアンストッパブルになって85-76で勝利。悲願の初優勝を果たし、「インフロニア B.LEAGUE U18 INTERNATIONAL CUP 2025(2025年2月22日~24日/国立代々木競技場第二体育館)の出場権を手にした。 この決勝で28得点、10リバウンド、7アシスト、6スティールを記録。大会MVPに選ばれたキャプテンの#7今西はオンコート・インタビューで「本当にすごくタフな大会で、チーム全員がそれぞれの役割を果たしてくれた結果だと思っています。3年連続準優勝と悔しい思いをしてきて、優勝したいという思いが人一倍強かったこともあって、優勝できて本当にうれしいです。疲労が溜まっている選手もたくさんいましたが、チーム全員に『絶対勝てる』と話をして、同じ方向を向いたからこそ勝てたんだと思います」とスピーチした。 その#7今西に対して、大会初日に今大会への自信を聞いている。返ってきた答えは「今年こそ優勝します」だった。全員が3Pシュートを打てて、全員がゲームメイクできる。名古屋ダイヤモンドドルフィンズ U18が王者にふさわしいバスケで頂点に立った。 なお先に行われた3位決定戦は、レバンガ北海道 U18が琉球ゴールデンキングス U18を78-61で勝利。ハーフタイムでレバンガ北海道 U18の29-27と前半はディフェンスが目立つ展開になったが、準決勝後、齋藤拓也HCから“切り替えて3位決定戦をしっかり戦おう”と声を掛けられていた選手たちは第3クォーター、流れを掴んだ。前半3Pシュートは8本放って成功0と抑え込まれていたが、#9中村泰規、#4阿部竜大がその3Pシュートを沈めていくと、機動力を生かして得点源となっていた#10西村優真が3ポイントプレー。10点差を付けて第4クォーターを迎えると反撃を断ち切って勝利した。琉球ゴールデンキングス U18は、エース#77佐取龍之介が16得点、16リバウンドのダブルダブル、#11平良南海輝が3Pシュート4本を沈めて14得点と牽引したが、届かなかった。 前半を終えたあと「ディフェンスをしっかりやろうと話し合っていました。そこから速い展開に持ち込めば、イージー2も増えてリードが作れると思っていました」と語ったのは、19得点、13リバウンドとダブルダブルの活躍を見せた#10西村優真。試合後、会場に駆けつけていた桜井良太GMから「いいゲームだった」と言葉をもらったと笑顔を見せた。 この戦いは、「インフロニア B.LEAGUE U18 ELITE LEAGUE 2024」へ続く。一発勝負の今大会とはひと味違う、B.LEAGUE U18ならではと言える戦略性の高い戦いに今後も注目したい。 【大会最終日/12月2日(月)試合結果】 ■決勝/名古屋ダイヤモンドドルフィンズ U18 85-76 千葉ジェッツ U18 ■3位決定戦/レバンガ北海道 U18 78-61 琉球ゴールデンキングスU18 【大会結果】 ■優勝/名古屋ダイヤモンドドルフィンズ U18 (初) ■準優勝/千葉ジェッツ U18 ■3位/レバンガ北海道 U18 ■4位/琉球ゴールデンキングスU18 【個人賞】 ■MVP/今西優斗(名古屋D U18 #7) ■MIP/小倉貴志(千葉ジェッツU18 #30) ■ベスト5/小川莞大(名古屋D U18 #6) 今西優斗(名古屋D U18 #7) クーリバリ セリンムル タラ(千葉J U18 #18) 阿部竜大(北海道 U18 #4) 佐取龍之介(琉球 U18 #77)