モーガンの限定車「ミッドサマー(Midsummer)」はピニンファリーナ(Pininfarina)によるモーガンの現代的デザイン解釈
モーガンの限定車(世界50台)「ミッドサマー(Midsummer)」が発表された。
「ミッドサマー」はイタリアのピニンファリーナがデザインを担当したモーガンとのコラボレーションモデル。モーガン創立115周年にあたる2024年に生産が始まり、2025年に完成する。
モーガンと言えば「クラシック」、「スリーホイラー(3輪自動車)」、「木でできたクルマ」で有名だが、今回モーガンとピニンファリーナという、世界で最も長い歴史を持つ2つのコーチビルダーが協業した稀にみるプロジェクトが実現した。 モーガンのクルマ造りは115年前から変わっていない。スチールを用いた構造体が、強度を落とさずウッドを素材にしても作れるなら、加工自由度が高い木を用いる。そして良いものは変えないという伝統を重んじるイギリスらしい考え方によって、1台1台ハンドクラフトによって作られてきた。
かつての自動車のデザインの基本であったオープンルーフ、オープンホイールのスタイルをピニンファリーナが現代的デザイン手法でモーガンを手掛けた。クラシックカーと現代のクルマの大きな相違点が大径ホイールと扁平タイヤだが、ピニンファリーナは見事に融合させた。つまり、クラシックスタイルの新型車が誕生したと言えるのではないだろうか。 ボディワークだけでなくパワートレインも現代の6気筒ターボエンジンと8速オートマチックトランスミッションを備えていて、インテリアはポストモダンな装いとなっている。
「私たちは、2世紀にわたるコーチビルディングを記念し、モーガンの中核的価値観と才能ある従業員の職人技の頂点を体現する限定企画の特別プロジェクトであるミッドサマーを発表できることを非常に誇りに思っています」。 「ミッドサマーは、型にはまらない感覚的でアナログな運転体験を楽しみたいという熱心な方々に捧げられています。モーガンの称賛された理想を見極め、再解釈することで、ミッドサマーは私たちの遺産を魅力的で洗練された、時代を超越した美学に変えています」。 「ミッドサマーの成功は、志を同じくする人々とのコラボレーションを通じて何が可能になるかを示しており、ピニンファリーナと協力してこの特別なプロジェクトの実現に貢献できたことは思い出に残るものであり、やりがいのあることでもあります。ピニンファリーナは、コーチビルディングとデザインの伝統に支えられ、モーガンがエキサイティングな旅を続けているこの時期に、最新のデザインとビジュアライゼーションの専門知識、そして新鮮なアイデアを導入しました」。 「一般公開に先立って、新規および既存のお客様をミッドサマーに迎えることができて大変うれしく思います。また、これまでの高評判に驚いています。アートとデザインの間に存在するコーチビルディングのこのユニークな例は、モーガンが最も得意とすることの核心に迫ります。 2つの伝統、2つの文化、そして200年の経験が深く根付いた信念によって結び付けられ、その心臓の鼓動はかつてないほど強くなります」。 マッシモ・フマローラ氏、モーガン・モーター・カンパニー最高経営責任者