山下美夢有「お待たせしました」の今季初優勝! 古江彩佳との激闘プレーオフを制して、"米ツアー挑戦"に弾み
女子ゴルフの今季国内ツアー第31戦、富士通レディース最終日が13日、千葉市の東急セブンハンドレッドクラブ西コースで行われ、6位から出た2季連続年間女王で23歳の山下美夢有と首位からスタートした今年の海外メジャーエビアン選手権覇者で24歳の古江彩佳が通算14アンダーでトップに並び、18番パー4を使ったプレーオフに突入。2ホール目でパーをセーブした山下が今季初優勝を果たした。昨年JLPGAツアー選手権リコーカップ以来の通算12勝目。正規の18ホールは8バーディ、2ボギーの66で回った。古江の日本人最多に並ぶ同一大会4勝目はならなかった。 山下と古江の激闘プレーオフ&山下のアイアンショット【連続写真】
古江彩佳とのプレーオフを制して今季初優勝
秋の日差しがグリーンに長い人影を作る。18番を使ったプレーオフ2ホール目、山下は短いウィニングパットを沈めると、左手でキャップのひさしをつまみ、小さく2度頭を下げた。 大ギャラリーから沸き上がる拍手と歓声を浴び、古江と健闘をたたえ合うようにがっちり抱擁。ようやくつかんだ今季初優勝にほっとしたような笑みがこぼれた。 優勝インタビューでは涙声になった。 「(今季は)いい順位で回れていたんですけど、何かもうひとつ足りない部分があったりというのを、お父さん(勝臣さん)と考えながらやっていたので、優勝できてうれしいです。いつも応援していただいている人たちにプレーで恩返しできたので、すごくうれしく思います」
日本の女王VS海外メジャーチャンプ
日本の女王VS海外メジャー大会覇者。 大ギャラリーが見守る中、頂点を極めた2人の誇りと意地をかけた死闘が繰り広げられた。 舞台は今大会難易度ナンバー1の18番パー4。1ホール目は両者ボギーで決着がつかず、迎えた2ホール目。気まぐれな風が明暗を分けた。 先に2打目を打った山下はフェアウェイからピンまで残り169ヤード4Uでピン左6メートルにオン。一方で古江は同じくフェアウェイから残り156ヤードを7番アイアンで狙ったが、スウィングの直前に強い向かい風が吹き、ボールは高いアゴがカベのようにそびえる手前バンカーにつかまってしまった。