元不登校・ゆたぼんが訴える「学校以外で学べる場所の大切さ」 中3の2学期から毎日登校、今は通信制高校へ
周りと同じ行動をさせる学校に違和感
小学3年生のときに不登校になり、自身のYouTubeなどで「学校には行きたいときに行く」「不登校の自由」などの主張を発信してきたゆたぼんさん。実は中3の2学期からはほぼ毎日登校を続け、中学校を卒業した。15歳になった現在は、日本航空高等学校通信制課程メタバース工学科に入学し、高卒認定試験の合格を目指している。中学校に通うようになった理由や不登校期間中の学習方法、将来の展望などを詳しく聞いた。 【写真を見る】高卒認定試験の合格を目指し、日々勉強に励んでいるゆたぼんさん ――小学校3年生のときに、不登校になったきっかけを教えてください。 小学校2年までは楽しく学校に通っていました。でも小学3年生になった頃から、学校では周囲と同じ行動をしなければいけないことを疑問に思うように。それである日、宿題をやらずに学校に行ったんです。 担任の先生から居残りを命じられましたが、それでも嫌でやらずにいたら叩かれたので泣いてしまい……。その後、親と先生と話し合いをしたのですが、先生が「叩いていない」と言い張って信用できないと感じました。それ以来、学校には行きたいときにだけ行くようにしたんです。まったく行っていなかったわけではなく、友人もいたので行きたいときには行っていました。 ――中学校は3年生の9月まで一度も登校されていなかったとか。 中学1年生のときはボクシング、中学2年生のときは日本一周とやりたいことがたくさんあって、学校に行きたいと思うことはありませんでした。ただ、番組で共演したお笑い芸人のEXIT・兼近さんや極楽とんぼの加藤さんに言われたのが、「一度、中学校に行ってから決めるのもいい。行ったうえで発信してみたらどうか」ということ。その言葉はずっと心に残っていて、自分の中で「行きたい」と思えるタイミングを待っていたら、それが中学3年生の9月だったんです。 ――実際に登校してみてどうでしたか。 最初はドキドキしましたが、小学校のときから仲のいい友達が同じクラスだったのですぐになじめて、その日のうちに新しい友達もできました。そこからは友達と遊ぶのが楽しくて、ほぼ毎日通学するように。といっても、給食だけ行く日もあれば、途中で一度抜けて戻るなど、自由な通い方をしていました。先生から注意されることはなく、僕の個性や考え方を尊重してくれたのでありがたかったです。 兼近さんや加藤さんの言葉で行こうとは思っていましたが、それからも周りが急かさずに見守ってくれたのが僕にとってはよかったです。自分で行きたいと思ったときに納得して行けたことがその後につながったので、周りには感謝しています。