XRPが1ドル超の急騰、規制環境好転への期待高まる
エックス・アール・ピー(XRP)は、SEC(米証券取引委員会)が直面する法的問題が深刻化するなか、16日に1ドルを超え、3年ぶりの高値を記録した。 XRPは27%超上昇し、一時、2021年11月以来となる1.27ドルの高値を付けた。米CoinDeskのデータによると、今週、価格は約2倍となり、時価総額は635億9000万ドルに達した。 14日、複数の州の司法長官とDeFi Education FundがSECを権限の乱用で提訴、SECは暗号資産取引所に対する執行措置を講じる際に権限を逸脱したと批判した。 ケンタッキー州東部地区連邦地方裁判所に提出された訴状によると、SECは一方的に暗号資産に対する規制権限を主張し、暗号資産を株式や債券のような投資契約として分類したという。さらに、暗号資産は単なる資産であって、投資契約ではないとし、SECのアプローチは、業界を独自に監督する州の権利を侵害していると続けた。 この訴訟は、特にSECがリップルとの裁判結果を不服とし、控訴していることに広範囲な影響を与えるかもしれない。裁判は、XRP価格に影響を与える大きな要因の1つだ。 2020年12月、SECはリップル・ラボ(Ripple Labs)を提訴し、SECが証券と分類したXRPを販売することで、同社は未登録証券を提供していると批判した。2023年7月、裁判所は、同社社による機関投資家へのXRP販売は証券取引に該当すると判断した。しかし、取引所でのXRP販売は証券の定義に該当しないとした。10月、SECはこの判決を不服として控訴し、XRPの法的地位についてさらなる明確化を求めた。 ニュースレターサービス「ロンドンクリプトクラブ(LodonCryptoClub)」の創設者らは、XRPの急騰は第2期トランプ政権下での規制緩和への期待感によるものと述べた。 「XRPは、トランプ政権下でより友好的な行政の大きな恩恵を受ける。特にリップル・ラボを法的な争いに巻き込み、ゲイリー・ゲンスラーSEC委員長の退任は、退任とともに法的争いが消滅する可能性もあり大きな恩恵となる」と創設者は述べた。 さらに「リップル・ラボのCEOとトランプ氏が会議を行う可能性があるとの憶測もあり、規制環境はリップル・ラボのような企業やトークンにとって、きわめて有効的なものになるとの感覚を強めている」と続けた。 1ドルを上回る価格高騰は、今週初めのオプション市場における強気ポジショニングと一致している。さらに、Coinalyzeによると、先物の建玉が15億3000万ドルの過去最高額に急増している。価格上昇と並行して建玉が増加していることは、上昇トレンドを裏付けるとされている。 |翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部|画像:CoinDesk/TradingView|原文:XRP Price Skyrockets Past $1 as SEC Faces Legal Troubles And Favorable Regulatory Shift Looms
CoinDesk Japan 編集部