三川内陶器市が始まる 佐世保市の伝統工芸品、多種多彩な器との出合いを
長崎県佐世保市の伝統工芸品、三川内焼の魅力を伝える三川内陶器市(実行委主催)が21日、三川内皿山地区一帯で始まり、県内外のファンでにぎわっている。24日まで。 三川内焼は約400年の歴史、伝統を誇る。平戸藩御用窯としての技術などが培われ、現代へと発展。2016年に文化庁の「日本遺産」認定を受けた。陶器市は陶磁器のPR、産地の活性化を目的に毎年開催され、67回目を迎える。 今年は例年、分散していたテント出店会場を皿山地区に集約。三川内を中心にした計18の窯元、商社が参加し、各窯元独自の多種多彩な商品を販売している。期間中、約1万人の来場を見込んでいる。 実行委員長の金氏健多さん(32)は「窯元ごとの習性があり、同じ絵の具でも発色が違う。窯元と話をしながら、たくさんの人に魅力を体感してほしい」と来場を呼びかけている。 イベントも盛りだくさん。窯元が案内するツアー(23日)や着物で町歩きをする「キモノ デ サルク」(23、24日)、割安で商品が購入できる「掘り出し物探し」(23、24日)、絵付け体験、特産品のマルシェ、キッチンカー販売などを予定している。開催は各日午前9時~午後4時。 嘉泉窯は輪郭線のない絵のような技法「墨はじき」が特長。さいたま市の清水泰行さん(57)夫婦は「長崎観光でたまたま訪れた。歴史を感じる。ゆっくり探索してイベントを楽しみたい」と語った。