アウトバーンで300km/h超へ マセラティMC20 長期テスト(3) 感動的に快適な乗り心地
アストン マーティンに並ぶグランドツアラー
途中、サービスエリアへ。湯気をうっすら漂わせながら、大型トラックの横でガソリンを補充する。タンクは60Lと小さいから、あっという間に満タン。110km/hを維持すれば、燃費は11.3km/L。640km程度は走れる。 しかし、それには辛抱強い心が必要。実際は、500kmが良いところ。フェイスリフトの時に、80Lへ拡大して欲しい。 7時間ほど運転を続けて、前泊。翌朝にもう少し走らせて、フランクフルトへ到着した。 印象的だったのが、身体がどこも痛くならなかったこと。上級サルーンでも長時間運転すれば、大抵はどこかがこるものだ。酷い時は短時間でも。これには驚いた。一方で、車内のノイズは小さくない。うるさい程ではないけれど。 グレートブリテン島へ戻る途中は、アウトバーンで300km/h以上を目指してみた。290km/hを超えても、まだ加速には勢いがあった。ところが、多くのドイツ車が249km/hでリミッターが掛かるように、305km/hで頭打ちになった。 マセラティは、最高速度328km/hを主張している。明らかに、305km/h以上へ届いただろう。ちょっと納得できなかった。 3日間に走った距離は、約1300km。乗り心地は感動的に快適で、長時間でも運転しやすく、悪天候でも頼もしいスーパーカーだと知れたことは、大きな収穫といえる。疲れは最小限といえ、残響が頭に残るほど賑やかなわけでもなかった。 走り込んで汚れたボディも美しい。MC20は、アストン マーティンに肩を並べるグランドツアラーだ。
積算1万6995km MC20の全幅はほぼ2m
MC20を自宅前の車寄せへ停めた直後、近所の人が明日はゴミの日だと教えてくれた。この全幅は、ドアミラー抜きで1965mm。いつもやってくるゴミ収集トラック、デニス・イーグルの幅は2.5m位ある。 車道自体の幅は4mちょっとと狭いのだが、充分な幅の路肩がある。翌朝確認したが、MC20のボディはもちろん無傷だった。