<ヤマトよ永遠に REBEL3199>“古代進”小野大輔が歌う 第2章「赤日の出撃」EDに込めた思い
ーー歌詞に込めた思いは?
主題歌を作詞するにあたっては、ストーリーを踏襲した上で、そのストーリーが行き着く先や、本当に伝えたいテーマにフォーカスしないといけないと思いました。ではヤマトが伝えたいものとは何なのか。今回の「REBEL3199」で印象的だったのは、過去を変えられないからこそ、今を一生懸命に、必死に生きるしかないということでした。いろんな困難が待ち受けているんですが、過去には戻れないし、過去は変えられない。だからこそ過去を忘れずに、その思いを大切に持ったまま今を必死に生きること。それが結果的に未来につながることだと思う。それが古代にとってはサーシャの存在だと思うんです。我々は一体何のために生きているんだろうと考えた時に、今、自分たちのためだけに生きるのではなく、きっと未来に希望を手渡していくために生きているんじゃないかと。その存在が古代にとってはサーシャなんだと思うんです。彼にとってのサーシャの存在って、今はまだ迷いなんですよね。でも途中からは、この未来のために今できることを必死にやらなきゃいけないことに気付くことになる。第1章で運命の渦に巻き込まれ、雪とも離れてしまった古代に、第二章ではさらなる悲劇が重なります。総監督の福井さんから言われたのは、「この第2章のあたりが一番、古代が失意のどん底にいます。今が一番落ち込んでいる状態です。でも逆にいえば、どん底のどん底までいったので、ここからは立ち上がるだけです。だから今は耐えてください」と。そのアフレコが終わって、その後の古代はだんだんと未来に向かっていくことになるなと思っていたわけですが、そんな時にこのエンディング主題歌のお話しをいただいた。だから古代が失意の底にいるところを歌うのではなくて、それがかなわない願いだったとしても、手を伸ばして思い続ける、願い続ける。そんなイメージが頭に浮かび上がって。それを歌にしたいなと思ったんです。そしてそこに自分が生きてきて感じたこと、小野大輔として感じたこともそのまま歌詞に落とし込もうと思って。ヤマトもこの12年の間にいろいろなことがありました。作中でも大切な人と離れ離れになって、大切な人を失うというシーンが折に触れてあるんですが、自分にとっても大切な人たちとの別れがありました。それは役としてもそうだし、人としてもそう。本当につらい時間もありましたし、そういうときはずっと下を向いていたと思います。でもどこかで上を向かなきゃいけないし、前に進まなきゃいけない。だから言葉にすると、すごくシンプルですが、ヤマトは人生そのものだと思ったんです。それはつくっている僕たちだけじゃなく、見ている人たちもヤマトとともに人生を歩んでいるのかなと。いろんな人たちが、このヤマトに関わって、ヤマトクルーになってくれて。ここまで艦が進んできたんだと思います。だから歌詞の最初が「あれからいくつもの 流れてく 星屑たちを見送った」と始まるのはまさしくそのことを表現していて。最初に思い浮かんだのは、ここの2行のフレーズでした。何度も何度も、書いては消して、消しては書いてということを繰り返していたんですが、この2行にそういう思いはすべて凝縮されています。過去のことは絶対に忘れたくないですし、その人たちがいたからこそ、未来があるということなので。