大西魁斗「自分には期待しない」 2年の“下積み”を経て臨むルーキーイヤー
◇米国男子◇ソニーオープンinハワイ 事前（8日）◇ワイアラエCC（ハワイ州）◇7044yd（パー70） 【画像】“たたき上げエリート”大西魁斗の歩み 大西魁斗は2023年大会以来の出場となる。当時は予選落ちを喫し、翌週から下部コーンフェリーツアーに向かった。昨季参戦2年目でツアー初優勝を挙げ、今季からPGAツアーへ昇格。一打一打に精神を削り、食中毒も経験もした生活には「絶対に戻りたくない」と思う。 PGAツアーのフルシード獲得人数は、今季から年間ポイントランキング(フェデックスカップ)の上位125人から100人に狭まった。「このコースに戻ってこられたのはうれしいけど、今年頑張らないと(下部ツアーに)戻る可能性もある。シグニチャーイベント（昇格大会）やメジャーを入れたら、（出場できる試合は）トップ選手と12試合ぐらい変わる」とシビアなことは覚悟している。 転戦スタイルも柔軟に模索。出場できる試合をうかがいながら「コーチもトレーナーさんも日本にいるので、2週間空いたら帰ろうかな」と当面のプランを明かす一方、拠点を設けることも考え中だ。「ホテルが嫌なので、賃貸でもいいけど、どこか自分が『買いたいな』と思える物件があれば探したい。自分のベッドで寝られるところを作りたい」。南カリフォルニア大時代の友人らに頼る手段もある。 下部ツアーで過ごした2年間には「予選落ちした翌週の試合で勝てた」という体験に加え、「『頑張るぞ』と臨んだ1年目はだめで、『頑張りすぎない』と決めて入った2年目はよかった」と学びは多い。「自分に期待はせず、淡々と。なるべく楽しむことができたら」。自分のペースをつかみたい。(ハワイ州ホノルル／石井操)
