自民党に激震! 岸田総理が政治資金パーティー自粛を要請したが・・・ 券が売れなければ議員は冷遇? 元衆院議員の金子恵美さんが“裏金問題”をやさしく解説
自民党の政治資金パーティーを巡る問題で、岸田総理大臣は6日、緊急会合を開き、党の幹部らに対し派閥パーティー開催を当面自粛するよう要請しました。“裏金疑惑”で揺れる自民党。忘年会、新年会も自粛を求めたということです。番組コメンテーターで元衆議院議員の金子恵美さんに、派閥議員とパーティー券について話を聞きました。
派閥にとって政治資金パーティは貴重な集金チャンス
安倍派=清和政策研究会では、収支報告書に記載されず議員側にキックバックされたのは5年で1億円を超えるといいます。東京地検特捜部も動き出していて、すでに議員秘書や会計責任者から任意聴取を行っています。キックバックを受けていたとされる国会議員は数十人にのぼるとみられ、安倍派側が専用の口座を作ってパーティー券の収入を管理していたことも新たに分かりました。 政治アナリストの伊藤惇夫さんは「派閥にとって政治資金パーティーは貴重な集金機会。いかにコストを抑えて利益を出すかというようなしくみになっている」「組織的犯行とみられてもおかしくない。リクルート事件以来の大きな事件に発展する可能性がある」と指摘しています。
パーティー券販売にプレッシャー 売り切れないと冷遇される恐れも
各議員がパーティー券を売る際にはノルマがあり、ノルマを達成すると派閥内で評価されます。一方、達成できないと人事で冷遇されてしまう恐れがあるので、売れなかった分は政治家個人で自腹を切るようなこともあるということです。 ノルマと議員の立場の関係について元衆議院議員の金子恵美さんは次のように語ります。 ーーーまず、派閥によってやり方に違いがあるようです。安倍派に関しては、ノルマを超えた分を派閥に報告せず、議員側が自分のところに入れていたという話があります。これが事実だとしたらまずいですね。 ーーー私が所属していた二階派に関しては、ノルマ以上を売った場合は「あなたががんばったことだから、今後の政治活動に使って良い」と派閥の配慮で還付という形で入ってくるということは実際にありました。それを政治資金収支報告書に記載するのが各議員事務所と派閥双方の取り決めだったのに、二階派の中でも、それをしていない事務所がどうやらあったようです。“パーティー券を売りきれない人は、政治家として生き残れない”という意味では、私もそのタイプでしたが、不足分をかぶらなければいけません。売れなかったことであからさまな冷遇があったかどうかは分かりませんが、「達成できていないじゃないか」という上からのプレッシャーはあるので、必死で売っていましたね。その際、各議員事務所がパーティー用の口座を作って、売ったパーティー券のお金は一旦そこに入れて、それを派閥の口座に移すということを、二階派ではやっていました。安倍派も派閥で専用の口座を作っていたようですが、政治資金報告書に記載しないということは、何に使ったかが分からなくなり、なんらかの意図で表に出せないことを意味するので“裏金”と疑われても仕方ないでしょう。
政治資金パーティーの自粛要請 はたして実効性は?
自民党のリーダーである岸田総理は6日、自民党幹部8人と緊急会合を行い、派閥パーティーの当面の自粛を要請しました。 (金子恵美さん)「当面の自粛では、ほとぼりが冷めたら再開するというふうにみられかねないですね」 今後について伊藤惇夫さんは「13日の国会閉会後に歴代事務総長を含む議員たちへの聴取が始まるのではないか。在宅起訴や、最悪の場合は逮捕の可能性もある」とみています。
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