池田瑛紗、菅原咲月、川﨑桜、井上和が語る「五期生の近い未来」【乃木坂46物語~次の世代を迎える前に~】
「暗くはないんですけど、人にすぐには心を開かないタイプでした。小学校の頃も、まず物静かな性格の友達と仲良くなったら、そこからはあまり友達をつくらなくて。ずっとその子とふたりで教室の隅っこにいた覚えがあります。今思えば、割と誰かの影響を受けやすい子供で、その友達に合わせた静かなトーンで過ごしていたのかもしれないです」 そんな「周りに影響されやすい」彼女が今の性格になったのは、10代半ばに差し掛かった頃。 「高校1年生のとき、〝超絶陽キャ〟な子と急に仲良くなったんです。たぶん、授業の合間に話しかけられたのが出会いだったと思うんですけど、第一印象がまず『すごいうるさい子!』だったくらい、グイグイ来る子で。その子と過ごす時間が増えて、今の私になった気がします。ある意味、性格は高校デビューなんです(笑)」 それまでは人前に出ることが苦手だった彼女だが、その友人の誘いで、高校のオープンスクールで中学生に向けた学校のPR活動にも参加した。はつらつとした性格になり、大勢の前で話すことも臆することがなくなった。 そんな菅原は、五期生オーディションの前にもアイドルへの門を叩こうとしたことがある。乃木坂46、欅坂46(現・櫻坂46)、けやき坂46(現・日向坂46)が2018年に行なった「坂道合同オーディション」。彼女が中学1年生の頃だった。 「小学校からアイドルが好きで、合同オーディションの募集を見て、一度は『私も......』と思いました。自撮りをして、応募フォームに入力して......。でも、最後に送信ボタンが押せなかったんです。応募条件ギリギリの12歳で、『幼すぎて受かるわけがない』と思っちゃったんですよね」 しかしその後、彼女はある衝撃を受けることになる。合同オーディションには同い年の山﨑(やまさき)天(櫻坂46)が参加しており、視聴者として楽しんでいたSHOWROOM審査でも、山﨑はキラキラと輝いていた。 「悔しさはまったくなかったけど、『同い年でもここまで進んだ子がいるんだ!』と驚いた覚えがあります。そんな思いがあっての五期生オーディションだったので、募集を知って迷わず応募しました。今回は受けなきゃ、絶対に後悔するって」 とはいえ、「受かるわけがない」という気持ちは拭えず、リモートで行なわれた面談や歌唱審査は、車の鍵をそっと持ち出し、親には内緒で車の中で受けた。合格を告げたとき、母は跳び上がって驚いていたという。 そんな菅原は今、彼女の性格を変えてくれた〝超絶陽キャ〟の友人に感謝している。 「ライブだけでなく、リアルミート&グリートにまで遊びに来てくれたり、私が載ってる雑誌を集めたりしてくれてる子で。『あなたのおかげで今の私になって、乃木坂46になりました。ありがとう』って思ってます。......今でも仲良しなので、恥ずかしくて絶対に面と向かっては言えないんですけどね(笑)」 ■孤独にリンクに立ち続けた少女【川﨑桜の場合】 先の六期生オーディション応募者へのメッセージで、「乃木坂46がくれたもの=同じ目標に向かって戦ってくれる同志」と文字に残した、川﨑桜。 友達は少なくないが、乃木坂46に入るまでの彼女は孤独に闘っていた。