常に有言実行。批判を恐れず闘い続けたジュリア。最後まで「後悔しない生き方」を貫き、いざ米マットへ【マリーゴールド】
アイスリボン離脱からスターダム参戦、木村花との抗争、中野たむとは敗者髪切りマッチを日本武道館のメインで決行した。 常に主張し、有言実行。批判を恐れることはなかった。ワールド王座、ワンダー王座とスターダムの二大タイトルを獲得しているが、その存在感はリングの中だけに収まらなかった。たとえば過密日程に公の場で異を唱えたのもジュリアだった。社長交代に至る不祥事が起きた際には、あるスタッフの横柄な態度にSNSで言及。あらゆる面で、ジュリアは闘ってきた。 一方で、仲間への想いは深く、強い。桜井麻衣(スターダム時代は桜井まい)を徹底的に鍛え上げた。桜井は現在、マリーゴールドのタッグ王者だ。ユニットの枠を超えて、ジュリアからレスラー人生のヒント、アドバイスをもらったという選手もいる。 そんなジュリアにとっては、マリーゴールドでの日々は満足できるものではなかったかもしれない。5月の旗揚げ戦で負傷し、7月の両国国技館大会で復帰するまで欠場が続いたのだ。 それでも仲間に恵まれて「プロレスはハッピー」と語った。アイスリボンのスローガン「プロレスでハッピー」が念頭にあったはずだ。 この日、ジュリアとの1分間の闘いで得たものを各選手がどう表現していくか。それもマリーゴールドの大きなポイントになる。 「ここまでがマリーゴールドの序章。これからが第一章です」 ロッシー小川代表の言葉だ。ジュリアはジュリアらしいやり方で、自身のキャリアと団体の歴史に節目を作った。 取材・文●橋本宗洋