<女子バレー>「必ずリオへ」眞鍋監督、木村沙織らの戦う覚悟と懸ける思い
「日の丸をつけて戦う覚悟を持った選手選んだ」
<女子バレー>「必ずリオへ」眞鍋監督、木村沙織らの戦う覚悟と懸ける思い
バレーボールのリオデジャネイロ五輪世界最終予選兼アジア予選(5月14日~22日)を戦う女子日本代表メンバー14人が決まった。「日の丸をつけて戦う覚悟を持った選手、今、最も調子のよい選手を選んだ。短期決戦なので勢いがポイント」と眞鍋政義監督。リオ五輪切符獲得の条件はアジアの最上位チームになるか、それを除く上位3チームに入ること。眞鍋監督、キャプテンとして4度目の五輪出場を目指す木村沙織、最年少19歳の古賀紗理那らが語った最終予選(OQT)への決意や五輪へかける思いとは。
全日本女子OQT出場メンバー14人
全日本女子OQT出場メンバー14人は次のとおり。 【パスヒッター】3.木村沙織(東レ)、6.鍋谷友理枝(デンソー)、8.古賀紗理那(NEC)、12.石井優希(久光製薬) 【ポイントゲッター】1.長岡望悠(久光製薬)、16.迫田さおり(東レ) 【ミドルブロッカー】7.山口舞(岡山)、9.島村春世(NEC)、11.荒木絵里香(上尾) 【セッター】2.宮下遥(岡山)、20.田代佳奈美(東レ) 【リベロ・レシーバー】5.佐藤あり紗(日立)10.丸山亜季(岡山)、18.座安琴希(久光製薬)
眞鍋監督が14人に期待すること
──いよいよ最終予選。意気込みを聞かせてください。 4年周期、今季は「集大成の年」。最大の目標はロンドン以上の成績を挙げること。世界一を目指すためにもまずはオリンピックの切符を獲得する、そのミッションに挑みます。サーブ、サーブレシーブ、スパイクレシーブ、失点の少なさの「4つの世界一」と団結力で勝ち抜きたいと思います。 ──戦う14人が決まりました。選考で意識されたことは? 日本代表としてオリンピックで目標達成のできるメンバー。技術よりも先に日の丸に対しての意識、覚悟を持った選手。OQTについては短期決戦なので、今現在、調子のいい選手を選びました。 ──ポジションごと、選手に期待していることを教えてください。 まずセッター。宮下は3年間いろいろ経験してきた。経験は財産なのでオリンピック最終予選、オリンピックというプレッシャーの中でも冷静にしっかりと(トスを)上げてくれると思います。もう一人の田代は東レ。木村や迫田、前に荒木も東レにいたのでコンビの面で有利。セッターはトス以外のディフェンス、ブロック、サーブ、ムードも大事。そこにも期待しています。 ミドルブロッカーはロンドン五輪でキャプテンだった荒木が母になって、今季全日本に復帰。リーグNo.1のブロックなど技術もそうですが、キャプテンの木村沙織をサポートできる存在として大きい。山口は安定していてミスが少ない。海外の選手が一番嫌がるのは山口でしょうね。(同じ岡山)宮下とのコンビの面でもいいです。島村はワールドカップで活躍したし、ブロックもいい。ポイントを取れるサーブが一番の武器。 パスヒッターとしてはまずキャプテン木村。経験豊富でチームを引っ張ってくれる存在。石井は今季プレミアリーグで優勝した。ポジションを奪い取る気迫や覚悟で全日本でも活躍してほしい。中国遠征では一番よかったし、今も調子がいいので期待しています。鍋谷も自分のいい所を出して必死にやってほしい。疲れがあり中国遠征メンバーからは外しましたが、休養していい感じです。そしてワールドカップで大活躍した古賀。ディフェンスの課題もありますが、攻撃やブロックは文句ない。期待しています。 ポイントゲッター。ロンドンのメダリスト迫田、江畑、ここ2、3年日本で一番点を取っている長岡、選ぶのが大変でした。得点を一番取ってもらうのは当然ですが、打つだけでなく、ディフェンスの部分も頑張ってほしい。 リベロについては現在ベストかなと思った佐藤、丸山の2人、レシーバーとして考えている座安。日本はやはりディフェンス。ディグが上がらないと勝てないのでそこを中心に練習してきたし、3人に期待しています。 チームが勝つためにはピースピースがかちっと合うことが大切。得意なプレーは? どこから打つのがいいか、ブロックやサーブがいいのは……などを総合的に考えて、特徴や長所をいかせる布陣でいく。前回は「1位通過」を意識しすぎて最終戦でやっと出場権が取れた感じだったので、今回はそういうことは考えず、プレッシャーを感じずに戦いたいと思います。 ──戦う上でのポイントとなるのは? 「勢い」ですね。短期決戦なので1戦1戦、1球1球、目の前の1点1点に全神経を集中して初戦を勝って勢いをつけたい。2戦目のカザフスタンにも勝ち、非常に大事な(アジアのライバルとの)3戦目(韓国)、4戦目(タイ)に臨みたい。そこに最大集中です。 その後もデラクルスという大エースが帰ってきたドミニカ(北中米2位)、高さのあるイタリア(欧州3位)、オランダ(欧州2位)と強敵。7試合厳しい戦いになると思いますが、今季は一体感がすごくある。選手のユニフォームにも入っているように「こころはひとつ」、被災者の方の想いも一緒に一致団結して必死になって覚悟を持って戦いたいと思います。