元セクシー女優が暴露する「女優の貯金事情」。“月収300万円”で年間に貯められる金額は
元セクシー女優でフリーライターの「たかなし亜妖」がお届けする連載コラム。2016年に「ほかにやることがなかったから」という理由でセクシー女優デビュー。女優生活2年半で引退を決意し、ライターへ転向。現在は鳥越アズーリFM「たかなし亜妖のモザイクストリート」で冠番組を持つなど、メディア出演も積極的に行っている。 ⇒【写真】元セクシー女優で、現在はフリーライターの「たかなし亜妖」
夜職で働く人たちの貯金事情
夜職をすれば、あっという間に貯金がザックザク……と思っている人は、完全なる“業界未経験者”である。いざ夜の世界に足を踏み入れると、毎月のように家計が火の車とか、むしろこの仕事を始めてから借金を作ったとか、経済的に問題を抱える“困ったちゃん”と必ず1人は出会う。 「高収入な商売に就いているのにも関わらず、なぜ?」と最初は驚くものだが、続けるうちにリアルな現実を理解していく。そう、ナイトワーカーは金銭感覚が狂うだけではなく、働くうえでの必要経費が多いため、たっぷり稼がなければ手元に残る金額が想像以上に少ないのだ。 それにより、貯金事情を聞くと悲しすぎる答えが返ってくるのもよくある話。ナイトワーカーの実情を知ると“夜職ドリーム”を掴むのがいかに難しいかを痛感させられるだろう。
月収300万円で年間でいくら貯められる?
「ナイトワーカーは想像以上に貯金が少ないです」と言っても伝わりにくいだろうから、“もしも”の話で解説をしよう。有名繁華街の飲み屋で働く女性や、指名がそこそこ多いホストが毎月約300万円を手にしていたとすると、年間でいくら貯められるのか? 答えは「1年で1千万円貯められたら超優秀」といったところ。毎月300万×12カ月は単純計算で年収3600万円(税金は除く)。数字だけを見ればかなりの高収入だが、飲み屋で働いているとドレス代やヘアメイク代、お客さんへのプレゼント、交通費、交際費がかかる。 ドレスはいいもので一着2~3万円は平気で超えるし、働く時間帯的にタクシー以外の移動手段もない。指名客の数が多ければ毎月誰かの誕生日がやってきて祝う……となると、これだけで相当な額が吹っ飛ぶだろう。ホストの場合は同伴やアフター代を出すのが売れっ子の常識で、お客さんに出させることはクレームものである。もちろん指名客が多いことで収入は増えるが、それに比例して出費も増えてしまうのだ。 また夜の世界では「同業付き合い」が絶対。知り合いのバースデーイベントへの参加や、新店出店の時には必ず顔を出すのが繁華街で生き残るコツだ。働いているだけで経費がかかるのに、同業付き合いが多ければ多いほど出費がかさむせいで、“同業貧乏”のようなキャストさえいる。 税金を払ったうえで三分の一を残せたら、金銭感覚がきっちりしている方だろう。過半数以上が思ったより貯金できず、ときにハイブランド品を後先考えず買ってしまったりして、多数の渋沢栄一をお財布から羽ばたかせるのだ。