「免疫細胞」半分以上は「腸」に!?…今 注目!「免疫力と腸内環境」徹底リサーチ
身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。 メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。 教えてくれるのは、国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 医薬基盤研究所 副所長 國澤純先生です。 【動画】風邪を寄せつけない体で寒い冬を乗り越えよう!基礎代謝の向上・免疫力アップにつながるおうちで簡単ストレッチはこちらから【0分44秒~】 今回のテーマは「~病をはねのける身体に!~今 注目!免疫力と腸内環境」 この季節になると、風邪をひきやすくなったり体調が優れなかったりする事はありませんか?その原因の1つが「免疫力」の低下。実は、免疫細胞の半分以上は腸に集まっていると言われています。免疫力は腸内環境によって変わり、風邪のかかりやすさやワクチンの効果、さらには糖尿病や脳の機能にも深く関わっているそうです。そこで今回は「免疫力と腸内環境」について徹底リサーチ。腸内環境を整えて病気をはねのける方法を専門医に教えてもらいました。
免疫の基礎知識
<免疫とは?> 免疫とは、病原体など身体にとって良くない物が入って来ないようにするシステム。腸には身体の半分以上の数の免疫細胞が集まっていると言われており、腸を変えれば免疫が変わり、免疫が変わると身体全体が変わる、と今非常に注目されているそうです。 <腸内環境について> 腸は、食べ物のほとんどの栄養を吸収するための器官。さらに、栄養の吸収だけでなく、 同時に侵入してくる危険性があるウイルスや細菌に対する防御も行っています。だからこそ、腸内環境を整える事が大切だそうです。 <あなたの腸内環境は大丈夫?> 下記の傾向や症状にいくつか当てはまる場合は、腸内環境が乱れている可能性があるそうです。 (1)好き嫌いが多い (2)便秘や下痢をよくする (3)冷え症である (4)疲れやすい (5)睡眠不足である
免疫力と腸内環境~食事編~
<腸内環境を整える救世主「短鎖脂肪酸」> 短鎖脂肪酸とは、食物繊維を餌にして腸内細菌が作ってくれる成分の1つで、消化・吸収・排泄を行う腸の蠕動(ぜんどう)運動に必要なエネルギー源。さらに、腸内の有害な菌の増殖を抑え、善玉菌も増やしてくれるのだとか。そのため、短鎖脂肪酸を増やせば腸内環境が整い、免疫力アップにつながるそうです。 <短鎖脂肪酸の原料は「食物繊維」> 先生によると、短鎖脂肪酸を増やす最初のステップは食物繊維を摂る事。食物繊維は野菜・きのこ・フルーツなどに多く含まれており、身体の中で水分に溶ける「水溶性食物繊維」(わかめ・こんにゃく・山芋など)と、水分に溶けない「不溶性食物繊維」(ごぼう・かぼちゃ・きのこ類など)の2種類に分けられます。短鎖脂肪酸を増やすには、どちらもバランス良く摂る事が大切だそうです。 <摂取する食物繊維量の目安> 厚生労働省が推奨する1日の食物繊維摂取量は男性21g以上・女性18g以上。そして、日本人が1日に摂る食物繊維の平均摂取量は14g前後と言われています。そのため毎食、食物繊維を意識して摂る事が大切。ちなみに、小鉢1杯の「ひじきの煮物」「きんぴらごぼう」「かぼちゃの煮物」で摂取できる食物繊維は、それぞれ約3~4g程度といわれています。先生オススメの食材は「雑穀米」。食物繊維が豊富なあわ・ひえ・あずきなど様々な食材が入っているそうです。