「免疫細胞」半分以上は「腸」に!?…今 注目!「免疫力と腸内環境」徹底リサーチ
短鎖脂肪酸を作るのに大切な3つの菌
短鎖脂肪酸は、食物繊維を摂るとすぐに作られるわけではないそうです。腸内に取り込まれた食物繊維が糖になり、その糖が乳酸などに変わり、乳酸などが短鎖脂肪酸に変化する事で作られるのだとか。これらの作業は、腸に良い菌によって行われるため、その菌が含まれた食べ物を摂る事が重要だそうです。 <短鎖脂肪酸を作るカギ(1)納豆菌> 腸に良い菌が含まれている食材の1つが「納豆」。納豆に含まれる納豆菌は、食物繊維を糖に分解してくれる働きがあるのだとか。納豆は1日1パック食べるのがオススメだそうです。(※抗凝固剤を服用中など、疾病の治療中で納豆について制限があると医師に言われている場合は納豆を摂取することを控えてください) <腸に良い納豆の食べ方> 先生によると、納豆は冷めたご飯にかけて食べるのがオススメ。納豆菌の酵素は約70℃で働かなくなるので、熱々のごはんにかけるのは避けた方が良いのだとか。さらに、冷めたご飯は、食物繊維と同じ働きをしてくれる「難消化性でんぷん(レジスタントスターチ)」がとても増えるといいます。熱々ごはんを1時間放置するだけで難消化性でんぷんが2.9倍に増えるというデータも。温かいご飯を食べたい時は、一度冷ましたご飯をレンジで再加熱しても難消化性でんぷんは増えたままだそうです。ちなみに、納豆が苦手な人は納豆菌が含まれた整腸剤もあるので成分表を確認して試してみてください。(※用法用量を守って正しくお使いください) <短鎖脂肪酸を作るカギ(2)乳酸菌など> 腸に良い菌が含まれている食材2つめは「ヨーグルト」や「キムチ」。ヨーグルトやキムチに含まれている乳酸菌には、糖から乳酸を作る働きがあります。また、ヨーグルトに含まれるビフィズス菌は酢酸を作る働きがあるそうです。 <ヨーグルトを食べるオススメのタイミング> 空腹で胃の中に胃酸が多い状態は、菌にとっては過酷な状況。そのため、何か他のものを食べて胃酸を薄めた状態で摂った方が良いのだとか。短鎖脂肪酸を作るには、小さいカップのヨーグルトを1日1個、食後に食べるのがオススメだそうです。 <短鎖脂肪酸を作るカギ(3)酪酸菌> 短鎖脂肪酸を作る3つめのカギは酪酸菌。酪酸菌は元々腸内に存在している菌で、食材にはあまり含まれていないそうです。そのため、腸内に存在している酪酸菌を増やして有効活用すると良いのだとか。酪酸菌は、ビタミンB1を餌にして増えるのでビタミンB1を多く含む食材をしっかり摂る事が大切。豚肉には牛肉の8~11倍のビタミンB1が含まれています。他にも、大豆やインゲン豆などの豆類もビタミンB1が豊富なのでオススメだそうです。 <短鎖脂肪酸を増やして風邪をひきにくい身体に!> 納豆菌・乳酸菌・ビフィズス菌は、体内に定着する事はほとんどなく便と共に排泄されてしまうので、納豆やヨーグルト、キムチなどは毎日摂取した方が良いそうです。短鎖脂肪酸を増やして風邪をひきにくい身体を手に入れましょう。