【バレー】デンソー開幕9連勝「1点どう取るか考えて」必殺仕事人の山下晴奈が躍動 監督も称賛
<大同生命SVリーグ女子:デンソー3-1姫路>◇9日◇第5節◇須賀川市円谷幸吉メモリアルアリーナ SVリーグ女子のデンソーエアリービーズが、ヴィクトリーナ姫路に3-1で勝利し、開幕から無傷の9連勝と強さを見せつけた。第2セット(S)途中から交代出場したアウトサイドヒッター・山下晴奈(24)が果敢なアタックで12得点を挙げ、ディフェンスでも相手の決定打を拾うなど攻守で躍動。第2Sは落としたものの、チームは崩れることなく勝ち切り、首位独走を貫いた。 ◇ ◇ ◇ デンソーの“必殺仕事人”山下が、起用にしっかりと応えた。第2S開始から0-8と流れをつかめない中での投入に「あの場面で『とにかく1点をどう取るか』というのを考えながらコートに立ちました」。9点目を与えたが、山下のアタックで姫路の連続得点を止めると、続けて、自身のサーブで相手のアタック失敗を誘い2点目。このSに5本のアタックを成功させ、姫路の勢いにあらがった。 第3、4Sでは先発し、辻健志監督(50)が「山下は本当にディフェンス能力が高い」と認める守備で好レシーブを連発した。セッターの定位置への返球はチーム最多の5本。レシーブ1つで相手の流れを切るだけでなく、攻撃につなげて流れを呼び込むことができる選手だ。指揮官も「“必殺仕事人”的な、後から出てきても非常に高いパフォーマンスを出してくれる。いつ先発してもおかしくない力を持っています」と手放しで褒めた。 開幕から無傷の9連勝。チームは、開幕から2試合が開催延期となったVリーグ時代の19~20年シーズンにも、3試合目から9連勝と実質開幕9連勝している。もし、今日10日の姫路との第2戦で勝利すれば、18年から始まったVリーグ体制以降、初の開幕10連勝となるが、指揮官は「(選手たちは)自分たちのピークはここではなく、もっともっと先にあって、潜在能力も、もっともっとあるんだということを理解してプレーしてくれている」と先を見据える。 連勝にとらわれない姿勢が、好調の要因だ。次戦に向けて山下は「デンソーはディフェンスに自信がある。パス1本目にしっかり集中して、ラリーの中で拾って攻撃までつなげて。いつものデンソーの強みをしっかり出していけるように」。10連勝ではなく、「目の前の1勝」を取りに行く。【浜本神威】