日本酒のプロに訊く! 2024年の正月&三が日に飲みたい「厳選日本酒」5選 #食楽web #日本酒
2024年の三が日に飲みたい日本酒をセレクト。日本酒のプロが薦める“三が日のダラダラ飲み”にぴったりな日本酒とは?
2023年は、新型コロナのまん延も落ち着き、外出する機会が増えた人も多いでしょう。年末年始は、多くの人が久しぶりの実家へ帰省し、家族団欒を過ごす予定という人も多いハズ。 2024年の正月&三が日に飲みたい「厳選日本酒」5選 そこで今回は、三が日におせちやオードブルを囲みながら、家族や親戚と日本酒を酌み交わすのにぴったりな日本酒をご紹介しましょう。 選んでくれたのは、全国100種類以上の日本酒が試飲できる日本酒専門店『名酒センター』の取締役を務めるまさに日本酒のプロ・今正光(こん・まさみつ)さんです。
まずは、2023年の日本酒業界の動向を今さんに振り返ってもらいました。 「2023年は、コロナも落ち着いて飲食店にお客さんが戻り、日本酒イベントも多く開催されるなど、業界が活性化した年でした。ただし、コロナ禍の昨年(2022年)は、お酒を造りすぎないようにセーブして仕込んだ蔵元が多かったので、予想を超える出荷数で品薄になった日本酒も多かった。これは、私もお店をやっていて実感しましたね。出したいけどモノがない、そんな時間が長くありました」(今さん) 今年からは、昨年の状況に鑑みて、「蔵元も仕込み数を増やすでしょう」と予測する今さん。加えて、海外旅行者の急増により、夏ごろから外国のお客さんも増えているそうです。 今さんが今回セレクトしてくれた日本酒のテーマは、“三が日にコタツでダラダラ飲める日本酒”。というわけで、さっそく逸品をご紹介していきましょう!
純米大吟醸「九尾 純米大吟醸 槽搾り無濾過生原酒 二割四分磨 一富士二鷹三茄子」【天鷹酒造】
最初に紹介するのは、『天鷹酒造』の「九尾」のお正月限定商品です。“一富士二鷹三茄子”という、初夢の縁起物をそのまま商品名にした日本酒「九尾 純米大吟醸 槽搾り無濾過生原酒 二割四分磨 一富士二鷹三茄子」です。 正月向けに限定で仕込んでいるプレミアムな日本酒で、通年の「九尾」に近い華やかで重くない香りに、爽やかでジューシーな甘みと酸味のバランスのよさが特徴。スルスル飲めてしまうやつです。生酒なので、冷蔵庫で冷やして飲むのがおすすめ。 一富士二鷹……の「富士」にかけてお米が“フジ=24%精米(二割四部磨き)”という、遊び心が入っているのも面白いポイントです。また、自社栽培のお米「栃木県産 あさひの夢」で造られているので、価格も4合瓶で2420円と比較的リーズナブルなのも嬉しいところ。 「食べ合わせとしては、温かい料理が合いますが、お酒自体が美味しいので、単品で味わうのがベスト。あまりおつまみはいらないかもしれません。あえて挙げるなら、お正月料理の鯛の刺し身や塩焼きなど、淡白な白身魚との相性が良いと思います」(今さん)