小園海斗

　〝大台〟には届かずも充実の1年間だった。広島・小園海斗内野手（24）が12日、契約を更改し、3600万増の推定9000万円でサインした。 　今季は、打率2割8分、61打点、守っても昨季までの本職・遊撃手から三塁と配置転換されたものの、しっかりと適応してみせ、6年目で初の全試合出場を達成。飛躍の1年に小園も「ここ2～3年は出だしが全然ダメで悔しい思いをしていて、今年は絶対に最初から、全部出てやるという気持ちで臨んでいた」と名実ともにレギュラーを奪取した1年に満足げだ。 　11月には日本代表・侍ジャパンにも選ばれ、2本塁打、7打点と大爆発。代表では、慣れない二塁手として起用にもしっかりと応え、結果的には内野手として全ポジション適応可能なマルチプレーヤーとしても価値を上げた。 　国際大会で大会ベストナインにも選出され、球界を代表する選手となり、晴れて鯉でも主力の証しでもある背番号「5」の一桁台となる。大幅増を勝ち取った約20分の交渉では「いくかなと思ってましたが、かすりもしませんでした（笑い）」と交渉前の〝願望〟でもあった1億の大台には届かなかったが「来季は背番号も変わりますし、もうちょっと先頭に立ってやっていけるようにやっていきたい」と、主力としての〝自覚〟も垣間見えた。7年目の来季は名実ともにチームの顔となるべく、奮闘を続けていく。