【独占】「清水建設」が約500億円かけて建造した世界最大級の洋上風力作業船、風車建設の巨大プロジェクトに密着!
今回のテーマは、「ニッポンの風をつかめ!~巨大洋上風力の最前線~」。 再生可能エネルギーの切り札として注目を集めている洋上風力発電。北海道・石狩湾に、日本最大の風車が誕生する。 海上で巨大な風車を組み上げるのは、大手ゼネコン「清水建設」が建造した世界最大級の洋上風力作業船。ガイアのカメラがその船内に乗り込み、風車建設の巨大プロジェクトに独占密着した。ニッポンの風で新たなエネルギーを生み出そうとする最前線を追った。 【動画】独占「清水建設」が約500億円かけて建造した世界最大級の洋上風力作業船に潜入
日本最大の洋上風力建設現場に潜入!若き女性現場監督に密着
北海道・石狩湾で、ニッポンのエネルギーの未来を占う「ビッグプロジェクト」が動き出していた。 去年8月。石狩湾の港にある洋上風力の建設現場を指揮するのは、清水建設 エンジニアリング事業本部 根尾景次郎所長。清水建設は、売上高1兆9338億円(2022年度)の大手ゼネコンで、この石狩湾のプロジェクトに社運を賭けていた。 根尾さんは、陸上で5カ所の風力発電所を手がけてきたプロフェッショナルだが、海の上に風車を建てるのは今回が初めて。 「ここで失敗をして、清水建設や日本のゼネコンが『その仕事はできないんだな』と思われるわけにはいかない。失敗できないプロジェクトだと思う。やるっきゃない、やり切らないといけない」。
現場では約200人が働いており、中には女性の姿も。人手不足の建設現場で、今や女性は貴重な戦力になっている。 女性スタッフの最年少は、清水建設入社4年目、風車工事担当の垣谷優月さん(26)。これまで本社勤務だった垣谷さんは、今回初めて現場に配属された。垣谷さんは、27人いる現場監督の1人で、工事のスケジュールを管理し、安全に作業が行われているかチェックするのが仕事だ。 やって来たのは風車の柱。船に積み出す前に不備や故障がないか、現場監督の垣谷さんが最終チェックをする。柱の中に設置された長いはしごを安全装置を付けて登っていく。柱の頂上は22階建てのビルとほぼ同じ高さだ。 垣谷さんは、「めっちゃしんどい。はしごを全然うまく登れない。『ナメクジみたいに登っている』と言われた」と苦笑いする。 緊急の連絡を受けて垣谷さんが向かったのは、発電機が入っている風車の心臓部。よく見ると、黒いキャップが外れていて、放置すれば部品が傷んでしまう恐れがある。 垣谷さんは、部品の写真を撮ろうと作業員に声をかけるが、「今やった方がいいですか?」と言われ、「どうしようかな…いや、大丈夫です」となんだか遠慮がち。この調子で大丈夫なのか…。