セブン＆アイ取締役は社員のほぼ千倍！ みんなが知っている一般企業の「役員報酬」ってどれくらい？
セブン＆アイの取締役は77億3200万円…開示制度開始後「歴代２位」！
昨今の賃上げは社会的な関心事だが、誰もが知る企業の社長など、役員たちの報酬はどうなっているのだろうか。我々が普段目にするような民間企業の中にも、実は多額の役員報酬を支払っている会社は非常に多い。中には、社員の平均年間給与の千倍を１年で稼ぐ役員もいる。 ルイ15世の豪華絵画に革製の調度品…退去命令のカルロス・ゴーン「28億円の超ド派手豪邸」内部写真 どの企業の誰がどれくらい稼いでいるのか、みていこう。 直近の役員報酬で77億3200万円を稼ぎ出したのはセブン＆アイ・ホールディングス（ＨＤ）のジョセフ・マイケル・デピント取締役（専務執行役員）。セブン＆アイＨＤといえば、傘下にコンビニエンスストアで国内最大手のセブン-イレブンを持つ。カナダの同業大手から買収したいと提案を持ち掛けられたことが報道されて話題となった。 この役員報酬額は開示制度が始まって以降で歴代２位の高額になると、調査会社の東京商工リサーチは指摘する。セブン＆アイＨＤの従業員の平均年間給与818万円の945倍になるとも。デピント取締役の役員報酬は、前年に比べほぼ２倍に増大しており、担当している北米事業が好調なことなどが背景にあるようだ。 日本企業の総本山といえば経団連（日本経済団体連合会）だ。その元会長（在任’06～’10年）で、現在は名誉会長の御手洗冨士夫キヤノン会長兼社長は５億5100万円の役員報酬を得ている。 従業員・役員ともに、高額な報酬を得ている企業もある。東京商工リサーチの調べで、従業員年間給与10年連続トップなのが、企業合併・買収（Ｍ＆Ａ）仲介のＭ＆Ａキャピタルパートナーズの2478万円（前年3161万3000円）。同社ホームページによると、従業員数は連結でも299人とやや小規模。東京商工リサーチによると、中村悟社長の役員報酬額は12億6400万円で、従業員の年間給与の51倍になる。 上場企業で１億円以上の報酬を得ている役員は有価証券報告書で開示される。セブン＆アイＨＤは２月期、キヤノンは12月期の決算だが、東京商工リサーチが上場企業の’24年３月期決算の有価証券報告書から役員報酬ランキングをまとめている。このランキング首位は34億5800万円を稼ぎ出したソフトバンクグループのレネ・ハース取締役。次いで、23億3900万円だったのはソニーグループの吉田憲一郎会長兼ＣＥＯ（最高経営責任者）。 このランキングで３番目が製薬会社大手の武田薬品工業のクリストフ・ウェバー社長兼ＣＥＯで、20億8200万円。同社のグローバルリサーチ＆デベロップメント部門を統括しているアンドリュー・プランプ取締役は11億5400万円でランキング10位になっている、
