2児のママ、野獣・松本薫。仮面イクメン夫への不満が爆発。それから3カ月後「戦いに行くぞ!」と覚悟を決め、夫にあることを伝えた【インタビュー】
赤ちゃんが泣くのは「しょうがない」と思うようになって、いい意味で力が抜けた
松本薫さんは、冷静になって気持ちの整理をすることにしました。 ――練習ができないあせりと、どのように向き合ったのでしょうか。 松本 冷静になって「今、私の中で一番大切なのものは何?」と自問自答しました。出した答えは娘です。娘が一番大切です。 これまでの私は、常に柔道が一番でした。夫と交際を始めたときも、「私の中で常に優先するのは柔道だから! あなたは二番だからわかってね」と言っていました。 でも子どもが生まれて状況が変わったんです。これからは「子どもが優先で、プラス柔道」と考えようと決めました。 これまでのように計画を立てて、そのとおりに行動しようとする超完璧主義をやめて、練習中に娘が泣いたら「しょうがない」と思うようにしました。 それまでのアスリート人生では経験したことのない新しい世界でした。 赤ちゃんなんだから、泣いたりするのはしょうがないんです。でも「しょうがない」と思えるようになってから、いい意味で力が抜けて、子育てが楽しくなりました。 お話・写真提供/松本薫さん 取材・文/麻生珠恵、たまひよONLINE編集部 松本薫さんの体験を聞いて、「赤ちゃんを連れて練習に行っていたの?」と驚いた人もいるのではないでしょうか。 インタビュー後編では、子どもの習い事やママ友だちとの関係などについて聞きました。
松本薫さん(まつもとかおり)
PROFILE 1987年石川県金沢市生まれ。幼少期から柔道を始め、2012年ロンドンオリンピック57Kg級金メダル、2016年リオデジャネイロオリンピック57kg級銅メダルを獲得。2019年現役引退。現在は、株式会社ダシーズファクトリーでアイスクリームの製品開発・販売に携わる。 ●この記事は個人の体験を取材し、編集したものです。 ●記事の内容は2024年10月の情報であり、現在と異なる場合があります。
『野獣の子育て』
「野獣」の愛称で親しまれるロンドン五輪柔道金メダリスト松本薫さんが、北國新聞で連載している育児奮闘エッセイが書籍に。2人の子どもを育てる中で巻き起こる笑いあり、涙ありの1冊。連載は継続中。松本薫著/1650円(北國新聞社)
たまひよ ONLINE編集部